5月1日(日曜日)阪神競馬場で古馬長距離王決定戦・天皇賞・春が行われます。
発走は15:40です。
伝統の3200m戦、国内長距離最高峰の頂きへ
天皇賞の前身は1937年に創設された「帝室御賞典(秋)」、更にその前身となるのが、1905年(明治38年)より行われていた「エンペラーズカップ」。
帝室御賞典は春と秋に行われ、1938年より帝室御賞典(春)が鳴尾競馬場で実施、1944年より現在の京都競馬場に施行場所が移されました。
東京競馬場の帝室御賞典が「天皇賞」のレース名になったのは1947年、京都競馬場は翌1948年から。
天皇賞は我が国の競馬の競走に於いて、最も歴史と伝統がある競走で、春・秋の天皇賞ともに金の菊花十六紋章が施され、競馬恩賞の文字が入った優勝楯が皇室より下賜される事から「天皇楯」とも言われている。
天皇賞は春・秋ともに長く3200m戦で行われて来ましたが、競走体系の近代化により東京競馬場の天皇賞・秋は1984年より2000mに距離を短縮、しかし天皇賞・春に関しては鳴尾競馬場での1939年第4回帝室御賞典(春)以降、京都競馬場、阪神競馬場など、施行場所は替わっても3200m戦の伝統を一貫して守られています。
天皇賞・春の歴代優勝馬にはスペシャルウィーク、テイエムオペラオー、マンハッタンカフェ、ディープインパクト、メイショウサムソン、フェノーメノ、ゴールドシップ、キタサンブラック、フィエールマンなど当時の現役最強クラスが名を連ねています。
今年のGⅠ天皇賞・春はともに前哨戦を快勝してきたタイトルホルダー、ディープボンドの〝2強〟の下馬評。
しかし、2強揃って8枠に入るという何とも頭を悩まされる枠順になりました。
長距離戦に於いては如何に道中ロス無く折り合えるかが最も重要になってきます。
下馬評通り2強が強さを見せ付けるか、それとも枠を味方に付けた他馬が割って入るか。
伝統の3200m戦、じっくりレースを楽しみたいですね。
◎1アイアンバローズ
◯5マカオンドール
▲18ディープボンド
△13ロバートソンキー
△16タイトルホルダー
△7テーオーロイヤル
△9ヒートオンビート
3歳時のGⅡ青葉賞、GⅡ神戸新聞杯では壁を感じさせる結果に終わったが、その後徐々に本格化、2400mで連勝しオープンまで上がってきた◎アイアンバローズ。
オープンに上がっての再度の重賞挑戦になったGⅡ京都大賞典、GⅡアルゼンチン共和国杯では好結果を残せなかったが、昨年12月のGⅡステイヤーズステークスでは少し掛かり加減で途中から主導権を取る形になり、ペースが上がってきてもラストまで渋とく粘って2着と好走。
前走のGⅡ阪神大賞典はディープボンドに最後はねじ伏せられる形で2着に敗れたが、道中好位追走から3~4コーナーで自ら勝ちに行く競馬でのもので、決して完敗したとは思えない内容。
GⅡステイヤーズステークス、GⅡ阪神大賞典のように早めから仕掛けても最後まで粘り強い走りを見せている事からスタミナは十分で、多少の重たい馬場にも対応出来る。
外目からタイトルホルダーがハナを切る形を2~3番手を追走、持久力を生かして早めから仕掛けて好勝負を期待したい。
父ゴールドシップは2015年の天皇賞・春の優勝馬、父子天皇賞制覇を目指す◯マカオンドール。
2歳時からGⅢ京都2歳ステークス3着、昨年3歳時はGⅡ京都新聞杯3着と重賞での好走はあったが、中々勝ち切れないレースが続いた事もあり、残念ながらクラシックは不出走に終わった。
昨年11月に2600mの2勝クラスを勝ち上がると、今年1月の3000m戦・万葉ステークスでは52キロの軽量は生きたが、格上挑戦ながら見事優勝。
久々の重賞となった前走のGⅡ阪神大賞典は少し掛かり加減も、勝負どころから直線に掛けて渋とく走り切って0秒4差4着と上々の内容を残した。
今が非常に伸び盛りな印象がある馬で、前走の経験は今回大いに生きて来そう。
掛かる面が見られるので、道中前に馬を置いてじっくり脚を溜めやすい枠順は非常に魅力的。
追い切りの動きも良く、乗り慣れた鞍上に戻って能力全開なら面白い存在だろう。
昨年のGⅠ天皇賞・春はワールドプレミアの3/4馬身差の2着、前哨戦のGⅡ阪神大賞典を連覇し、今年こそ初GⅠタイトルが懸かる▲ディープボンド。
昨年はGⅠ天皇賞・春2着後はフランス遠征を敢行、GⅡフォワ賞を逃げ切って優勝、しかし期待されたGⅠ凱旋門賞はタフ過ぎた馬場で先行出来ず14着に大敗。
帰国後のGⅠ有馬記念では枠順を上手く生かした鞍上の好騎乗もあり、エフフォーリアに肉薄する2着と改めて力を見せた。
休み明けのGⅡ阪神大賞典は決して展開的には楽ではなかったが、先に抜け出したアイアンバローズを力でねじ伏せるかのような走りで退け同レースを連覇。
前走はあくまでも今回へ向けた前哨戦扱いで、今回は最大目標と言えるレースで状態は確実に上昇。
追い切りの動きは抜群で、年間を通してこの馬が最もGⅠを勝てるチャンスが大きいであろう大目標に向けて恐らく完璧な仕上がり。
あいにくの枠順になったが、ある程度脚質に融通が利くタイプなので、この馬の場合はそこまで気にしなくても良いかも知れない。
3200m戦での総合力ならメンバー最上位の存在だろう。
馬券はアイアンバローズ中心の三連複、馬連で買いたいですね。