本日、阪神競馬場で3歳クラシック最後の一冠・菊花賞が行われます。
1997年菊花賞優勝馬マチカネフクキタル
父クリスタルグリッターズ
母アテナトウショウ
(トウショウボーイ)
栗毛・牡馬
22戦6勝
主な成績
優勝1997年菊花賞(GⅠ)
優勝1997年京都新聞杯(GⅡ)
優勝1997年神戸新聞杯(GⅡ)
2着1999年産経大阪杯(GⅡ)
2着1999年京都記念(GⅡ)
代表産駒
リワードプレザン
優勝2007年中山新春ジャンプステークス(OP)
マチカネフクキタルは1996年阪神ダート1200m戦でデビューし3着、翌1997年3月に初勝利。
500万クラスは2戦目で突破、続いてダービートライアル・プリンシパルステークスに出走し、クビ差サイレンススズカに敗れるも、GⅡ弥生賞の優勝馬ランニングゲイルに先着して2着、ダービーの出走権を獲得する。
GⅠ東京優駿・日本ダービーでは逃げる皐月賞馬サニーブライアンを目標に積極的な競馬を見せるも7着。
自己条件のさくらんぼ特別を単勝1.4倍の圧倒的人気に応えて優勝、実りの秋へ向けて期待が高まった。
秋初戦のGⅡ神戸新聞杯は逃げるサイレンススズカから直線に入っても差はあったが、最後は上がり最速の脚で猛追、差し切って優勝。
続くGⅡ京都新聞杯ではメジロブライト、ステイゴールドなど後のGⅠウイナーを抑えて優勝、重賞連勝を飾り、この秋最大の上がり馬として注目を浴びる。
そして向かえたGⅠ菊花賞は春の二冠を制したサニーブライアンが故障により不在、1番人気はGⅡ京都大賞典の優勝馬シルクジャスティス、2番人気に春二冠の雪辱を誓うメジロブライト、マチカネフクキタルは血統的な距離不安が懸念されてか3番人気。
スタートしてしばらくは少し引っ掛かるも、鞍上南井克己騎手がしっかり抑え込んでインコースで脚を溜める。
勝負どころの3~4コーナーで人気のメジロブライト、シルクジャスティスが外を回して上がって来るが、マチカネフクキタルは内に閉じ込められる形になる。
直線に入ると逃げたテイエムトップダンが一杯になると内をこじ開けてマチカネフクキタルが弾けたように伸び、追いすがるダイワオーシュウ、メジロブライト、トキオエクセレントを退けて優勝。
重賞3連勝で見事クラシック最後の一冠を手にした。
しかし、更なる活躍が期待されたマチカネフクキタルだが、慢性的な病気などが影響し、2度の重賞2着までで勝ち星はあげられず、2000年のGⅠ宝塚記念8着を最後に引退、種牡馬入り。
産駒から重賞優勝馬は輩出出来ず、2010年に種牡馬を引退。
その後は功労馬として余生を過ごしていましたが、昨年2020年に26歳で亡くなりました。
ご冥福をお祈りします。
※レース名・格付けは当時の表記です。
発走は15:40です。
クラシック三冠最後の一冠・菊花賞。
今年はハシハーミットが制した1979年、42年振りとなる阪神競馬場での菊花賞。
単純比較とはいえ、軽い馬場・瞬発力が要求される京都に対し、重たい馬場・持久力が要求される阪神、淀の外回り3000mと仁川の内回り3000mと、これまでとはまったく異なる状況下で行われる今年のGⅠ菊花賞。
更に春の二冠、皐月賞馬エフフォーリアはGⅠ天皇賞・秋、ダービー馬シャフリヤールはGⅠジャパンカップへ参戦の為不在。
非常に混戦メンバーで、春の実績馬・GⅡ神戸新聞杯組が有力視されていますが、早くから長距離を使われてきた上がり馬の台頭も十分にありそう。
ペースは速くはならないと思われますが、阪神の馬場だけに極端な瞬発力は必要されないはずで、長く良い脚を使えそうな馬を中心視したいですね。
◎5レッドジェネシス
◯7ディープモンスター
▲9ヴェローチェオロ
△3タイトルホルダー
△14ステラヴェローチェ
△10モンテディオ
△2アサマノイタズラ
△11ディヴァインラヴ
△17ヴィクティファルス
春にGⅡ京都新聞杯を制した◎レッドジェネシスはGⅠ東京優駿・日本ダービー17着は無理をさせず回ってきただけの内容で度外視。
前走のGⅡ神戸新聞杯は不良馬場の中渋とく伸びてステラヴェローチェに半馬身差2着。
夏の休養を経て地力が増し、前走後からの調教内容から体質面も強化され、GⅡ神戸新聞杯の反動も感じられない。
阪神コースは(2・0・1・1)、ディープインパクト産駒だが、極端に速い上がりが要求されない阪神競馬場でのGⅠ菊花賞はこの馬には非常に魅力的。
好枠を引き当て、馬券内の軸としては最も信頼出来る存在か。
2月阪神のLすみれステークスの優勝馬◯ディープモンスターはダービー16着からの休み明け。
デビュー前からの評判馬で、春の二冠は不本意な結果に終わったが、2歳12月のエリカ賞では後にL若葉ステークスを楽勝、GⅠ皐月賞4着のアドマイヤハダルの半馬身差2着と、混戦メンバーの今回なら十分に通用する能力はあるだろう。
阪神コースは得意で、ダービーのように掛かる面はあるが、そこは百戦錬磨の名手、この枠なら前に馬を置いて上手く脚を溜められるはず。
追い切りの動きは良く、無理して前哨戦を使わなかった事がプラスに作用している印象。
混戦菊花賞なら長距離得意の鞍上込みで期待出来る。
今年は5頭出走してきた2勝クラス優勝馬からは▲ヴェローチェオロを上位に取りたい。
2歳時の重賞で2度の5着、春のGⅡ京都新聞杯でも5着に入っているが、夏をしっかり休養に充てて成長。
休み明けの前走は古馬相手に上がり最速の脚で優勝、地力が強化され、阪神コースにも高い適性を見せた。
父ゴールドシップは2012年のGⅠ菊花賞の優勝馬だが、GⅠ宝塚記念連覇、GⅡ阪神大賞典3連覇、GⅡ神戸新聞杯優勝と、阪神コースに抜群の適性を見せた馬。
メンバー唯一のゴールドシップ産駒として、血統的にも面白い存在。
馬券はレッドジェネシス中心の三連複で、波乱を見込んで相手は加減せず手広く押さえたいですね。