明日、大井競馬場でダート上半期の総決算・帝王賞が行われます。











2004年帝王賞優勝馬アドマイヤドン






父ティンバーカントリー
母ベガ
(トニービン)



鹿毛・牡馬



25戦10勝



主な成績



優勝2004年帝王賞(GⅠ)
優勝2004年JBCクラシック(GⅠ)
優勝2004年フェブラリーステークス(GⅠ)
優勝2003年JBCクラシック(GⅠ)
優勝2003年マイルチャンピオンシップ南部杯(GⅠ)
優勝2002年JBCクラシック(GⅠ)
優勝2001年朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)
優勝2003年エルムステークス(GⅢ)
2着2004年ジャパンカップダート(GⅠ)
2着2004年マイルチャンピオンシップ南部杯(GⅠ)
2着2003年ジャパンカップダート(GⅠ)










代表産駒



アルバート



優勝2017年ステイヤーズステークス(GⅡ)
優勝2016年ステイヤーズステークス(GⅡ)
優勝2015年ステイヤーズステークス(GⅡ)
優勝2017年ダイヤモンドステークス(GⅢ)
2着2016年アルゼンチン共和国杯(GⅡ)








アドマイヤドンは2001年にデビュー。

デビュー戦、京都2歳ステークスと続けて優勝、12月にはGⅠ朝日杯フューチュリティステークスを勝ち、JRA賞最優秀2歳牡馬に選出される。


しかし、クラシック三冠競走ではGⅠ皐月賞7着、GⅠ東京優駿・日本ダービー6着、GⅠ菊花賞4着といずれも善戦止まりに終わった。



兼ねてからアドマイヤドンに高いダート適性を感じていた陣営は、GⅠ菊花賞から中1週で盛岡・GⅠJBCクラシックに出走させると、これを圧巻の7馬身差を付けて優勝。


その後の2戦、GⅠジャパンカップダート3着、翌年のGⅠフェブラリーステークスは出遅れ・不利が重なり11着に大敗する。



9月の復帰戦GⅢエルムステークスを59キロの斤量ながら9馬身差で楽勝すると、続くGⅠマイルチャンピオンシップ南部杯、大井・GⅠJBCクラシックと3連勝、この時点で現役ダート最強馬の地位を確立しつつあった。



しかし、国内ダート最高峰のGⅠジャパンカップダートではアメリカのフリートストリートダンサーとの馬体を併せた激しい叩き合いの末ハナ差2着に敗れた。



翌2004年、GⅠフェブラリーステークスを1番人気に応えて優勝、文句無しの日本最強ダートホースとしてUAE・GⅠドバイワールドカップに挑戦するが、勝ち馬でアメリカのプレザントリーパーフェクトからは放された8着に終わった。



6月、大井競馬場のGⅠ帝王賞に出走、ドバイ帰りながら負けられない立場のアドマイヤドンはもちろん1番人気。


道中は先団を見ながらの追走になったアドマイヤドンは3~4コーナーで徐々に前に進出、直線では抜群の手応えから逃げ込みを図るナイキアディライトに手こずるが、ラスト僅かにハナ差アドマイヤドンが前に出てゴール。


改めて日本最強ダートホースを証明した。



秋はGⅠマイルチャンピオンシップ南部杯に出走するが、自分の形に持ち込んだユートピアに逃げ切りを許して2着に敗れるが、続く大井・GⅠJBCクラシックでは3連覇を飾る優勝。


しかし、現役ダート最強馬として何とか物にしたかったGⅠジャパンカップダートでは、同厩タイムパラドックスの2着に終わった。



以降は芝・ダート兼用のローテーションが取られるも勝利はあげられず、2005年のGⅠかしわ記念5着を最後に引退、種牡馬入り。



産駒からはアルバートやアドマイヤデウスなどの重賞勝ち馬を輩出。



2011年から韓国に種牡馬として輸出されました。









※レース名・格付けは当時の表記です。










発走は20:05です。


JRAから7頭、地元・大井3頭、船橋2頭、川崎1頭の計13頭で争われます。













大井競馬・ダート競馬上半期を締めくくるビッグタイトル・第44回帝王賞。








昨年の優勝馬クリソベリルは不在も、JRA・地方合わせて5頭のGⅠ/JpnⅠウイナーが出走。



まあ、JRA勢は毎年強力な顔ぶれにはなるんですが、何と言っても今年JpnⅠ2勝をあげている船橋・カジノフォンテンの存在が、より帝王賞を豪華にさせている印象ですね。



カジノフォンテンの他にもミューチャリー、ノンコノユメ、ヒカリオーソと、GⅠ/JpnⅠで優勝・好走実績のある馬も居ており、結構なメンツの地方勢。



それでもやはり総合的なメンバーレベルはJRA勢が優勢で、特にチュウワウィザード、オメガパフュームの2頭は日本ダート界トップクラスの馬。


現役ダート最強牝馬マルシュロレーヌ、昨年の3歳ダート王ダノンファラオ、他の3頭も重賞勝利で勢いに乗る馬達と、本当にJRA勢の層の厚さには驚きますね。



帝王賞地方勢の優勝は2010年のフリオーソ以来遠ざかっており、地方の期待を背負うカジノフォンテンはこれら強力JRA勢を打ち破ってタイトル奪還なるか。



ダートグレード競走・交流重賞の本分と言える中央VS地方のガチンコ対決が見れそうな今年の帝王賞は本当に楽しみです(^-^)













それでは帝王賞の予想を紹介します。


評価順で。





◎7チュウワウィザード

◯5カジノフォンテン

▲8オメガパフューム

△12マルシュロレーヌ

△3ミューチャリー

△4テーオーケインズ

△13クリンチャー

△6ダノンファラオ






本命はチュウワウィザード。


3歳2月のデビューから非常に安定した成績を収め、12月に古馬を破ってJpnⅡ名古屋グランプリで重賞初制覇。


4歳になると更に力を付け、春に重賞を連勝し挑んだJpnⅠ帝王賞でオメガパフュームに0秒2差の2着、秋にはJpnⅠJBCクラシックでオメガパフュームにリベンジを果たす勝利でJpnⅠ初制覇。


昨年はJpnⅠ川崎記念、GⅠチャンピオンズカップを優勝しJRA賞最優秀ダートホースに輝くと、今年はサウジカップこそ9着に敗れるも、続くGⅠドバイワールドカップでは低評価に反するように2着に入った。


中東からの帰国後はJpnⅠ帝王賞を目標に調整、休養明けながら最終追い切りは坂路で4F51秒3、ラスト1F12秒4と好タイムを計時、状態は良さそう。



大井コースで勝ち星は無いが、(0・1・2・0)と安定、競馬場問わず結果を残して来た馬だし、脚質にも大きな注文は付かない。


前走だけ見ても分かる通り、日本のダート界を背負う1頭で、実力は疑いようがない。















対抗はカジノフォンテン。


デビューからそれなりの成績を残し南関東クラシック競走でも善戦していたが、東京ダービー以降の自己条件戦を楽勝続きで4連勝。



オープンクラスでは連勝は止まったが、更に力を付けて、昨年6月の京成杯グランドマイラーズで重賞初制覇、12月の勝島王冠ではノンコノユメ、モジアナフレイバーを撃破して優勝、年末のGⅠ東京大賞典ではオメガパフュームにクビ差まで迫る2着と、GⅠ/JpnⅠ級でも互角に渡り合える力を見せた。



そして今年に入ってのJpnⅠ川崎記念でオメガパフュームに3馬身差を付けてJpnⅠタイトルを獲得、京成杯グランドマイラーズは58キロを背負って連覇を飾る優勝、5月のJpnⅠかしわ記念では早め先頭からラストはソリストサンダーに詰め寄られるも凌いで優勝、JpnⅠ2勝目を飾った。



前走は先行勢には厳しい展開で、それを押し切った辺りはかなり高い評価が出来るし、元々条件戦の頃のレース振りから非常に高い持久力・スタミナは証明している。



2000m~2100mでは(2・1・0・1)と距離は全く問題無いし、多少先行馬に厳しいペースでも粘り強い走りが出来る馬。


JpnⅠ2勝の実績、昨年のGⅠ東京大賞典の結果から現在の地方最強馬と言える存在だし、この馬は既に地方のみならず日本を代表するダートホースの1頭。


2010年以来地方勢の帝王賞優勝の期待は高く、いちファンとしても頑張って欲しい。













オメガパフュームは一昨年のJpnⅠ帝王賞優勝馬で、大井競馬場では通算(4・3・0・0)と大のコース巧者。



大井2000mはこの馬にとって最高の舞台で、前走は向かないコース形態の川崎でカジノフォンテンには放されたが、他馬はきっちり押さえて2着。



好位~後方と自在性のある脚質、実績・能力を考えれば当然主役級の1頭になる。














紅一点マルシュロレーヌは前走は初めてのJRAダート重賞での牡馬相手になったが3着と健闘。


大井コースは(2・0・1・0)と適性は高いし、芝も含めて6勝をあげている右回りに替わるのはプラスに働きそう。


主戦の川田騎手からの乗替わりになるが、大井を知り尽くす南関東トップジョッキーの森泰斗騎手なら現役ダート最強牝馬の新たな面を引き出す可能性もある。














前哨戦・大井記念を好タイムで楽勝したミューチャリーは、前がやり合えば十分上位争いに加われる力はある。
















馬券はチュウワウィザード、カジノフォンテン中心の三連単、下位評価の馬は三連複で押さえて買いたいですね。