明日、阪神競馬場で芝2000mのGⅠ競走・大阪杯が行われます。
2012年大阪杯(当時GⅡ)優勝馬ショウナンマイティ
父マンハッタンカフェ
母ラグジャリー
(StormCat)
青鹿毛・牡馬
22戦4勝
主な成績
優勝2012年産経大阪杯(GⅡ)
2着2013年安田記念(GⅠ)
2着2013年産経大阪杯(GⅡ)
2着2012年鳴尾記念(GⅢ)
2着2011年鳴尾記念(GⅢ)
ショウナンマイティは2010年にデビュー。
萩ステークスでオープン特別を優勝するも年末のGⅢラジオNIKKEI杯2歳ステークスでは1番人気に支持され8着に敗れる。
2011年の3歳時はGⅡ弥生賞4着、GⅡ青葉賞5着と春のクラシックへの出走権を取れず断念、夏の札幌で自己条件を勝利、秋にはGⅠ菊花賞に出走するが8着、その後12月のGⅢ鳴尾記念、年が明けて2012年3月の大阪城ステークスともに2着に入り、4月の産経大阪杯(当時GⅡ)に出走。
6番人気で向かえたGⅡ産経大阪杯では主導権を取ったトーセンジョーダンがスローペースで逃げる中、道中後方2番手から進んだショウナンマイティは直線で外に持ち出されると、粘るトーセンジョーダン、フェデラリストをまとめて交わして優勝。
その後、GⅠ宝塚記念ではオルフェーヴルの3着、翌2013年はGⅡ産経大阪杯でオルフェーヴルに半馬身差、GⅠ安田記念ではロードカナロアにクビ差まで迫り、ともに2着と強敵相手に差の無い走りを見せた。
しかし、脚質的に勝ち切れないレースが全体的に目立ち、2014年のGⅠ安田記念ではジャスタウェイの3着に入るがレース後に骨折が判明、長期休養を余儀なくされる。
約1年半振りに復帰するが、長期休養明け初戦のGⅡアメリカジョッキークラブカップのレース中に左前繋靭帯不全断裂は発症。
競走馬登録を抹消されたショウナンマイティは種牡馬として北海道に渡り、故障した箇所の手術を受けるが、手術後の静養中に容態が急変。
残念ながらショウナンマイティは自身の持つ〝GⅠ級〟の能力を産駒に伝える事が出来ないまま安楽死の処置が取られました。
※レース名・格付けは当時の表記です。
発走は15:40です。
※5番ペルシアンナイトは幸英明騎手に乗替りです。
春の中距離チャンピオン決定戦とも言うべき位置付けの大阪杯。
2017年にGⅡ競走からGⅠ競走に昇格、レース名も以前の〝産経大阪杯〟から〝大阪杯〟に変更。
GⅡ競走時代からの歴代優勝馬にはエアグルーヴ、ネオユニヴァース、メイショウサムソン、ダイワスカーレット、オルフェーヴル、キズナなどのクラシックホースの他にもGⅠホースが多数名を連ね、GⅠ競走昇格後にはキタサンブラック、スワーヴリチャード、アルアイン、ラッキーライラックが優勝。
そんな名馬達が優勝して来たレースですが、今年も恐らく競馬史に残るであろう大変注目されるメンバーが登場。
昨年無敗で三冠馬に輝いたコントレイルに対して、スプリント~マイル路線トップのグランアレグリアとの夢の共演が実現。
そんな2頭に加え、昨年春のクラシックでコントレイルの2着に敗れた〝世代No.2〟サリオス、重賞を含む5戦無敗〝幻の秋華賞馬〟の異名を取るレイパパレ、更にはダービー馬ワグネリアン、マイルチャンピオンシップを制し、2018年の大阪杯2着馬でもあるペルシアンナイトなど、非常に豪華絢爛なメンバーが揃いました。
ドバイワールドカップデー、香港チャンピオンズデーとの兼ね合いがありながらもこれだけのメンバーですから、海外組・クロノジェネシスやデアリングタクトなどがここに加わっていれば凄い事になっていたでしょうね笑
それでもどんな対決・レースになるか非常にワクワクしますし、有力どころにとっては今季初戦になる大事なレース。
明日の阪神は雨予報があり、メインの頃はどんな馬場状態になっているかは気になりますが、この後に控える安田記念や宝塚記念に向けても有力馬の走りには多いに注目です。
それでは大阪杯の予想を紹介します。
評価順で。
◎7コントレイル
◯2サリオス
▲12グランアレグリア
△6ワグネリアン
△5ペルシアンナイト
△1モズベッロ
本命はコントレイル。
昨年は無敗で三冠を達成、続く〝世紀の一戦〟GⅠジャパンカップではラストランになったアーモンドアイの渾身の走りに屈したが、上がり最速の脚で2着と勝ち馬に迫ったレース振りは流石のパフォーマンスだった。
GⅠジャパンカップ後は休養に充て、大幅にボリュームアップされた馬体で帰厩、調教後馬体重が前走比プラス20キロだが、最終追い切りは馬なりで好時計をマークし、馬体のシルエットからは太目感は一切無く、明けて4歳、明らかに成長している印象を受ける。
これだけの馬なのでコース云々な馬ではないが、昨年三冠が懸かったGⅠ菊花賞の走りから長距離より中距離・2000mはベストと言える距離だろう。
実際GⅠ天皇賞・春への出走意志は無く、上半期はGⅠ大阪杯、GⅠ宝塚記念へ全力投球、一戦必勝のコメントが陣営からは出ている。
稍重でのGⅠ皐月賞の走りから雨で馬場が重たくなっても大丈夫と思うし、脚質・位置取りにも特に拘らない。
グランアレグリアは確かに強く、マイルまでなら世界的に見ても屈指の存在と思うが、舞台を考えれば明らかにコントレイル有利な設定。
立場的に今年は現役最強を証明する必要があるし、種牡馬としてステータスアップをする為にも古馬GⅠを早めに取っておきたいところで、休み明けから意欲的な調整で仕上がり万全。
相手の事は気にせず自分の競馬に徹すれば、自ずと好結果は付いて来るはず。
対抗はサリオス。
昨年はGⅠ皐月賞、GⅠ東京優駿・日本ダービーともにコントレイルの2着、世代No.2という有り難くないニックネームを頂いたサリオス。
ダービーからの休み明け初戦GⅡ毎日王冠では相手関係が軽かった感じは否めないが、古馬を完封し優勝。
2番人気に支持された前走のGⅠマイルチャンピオンシップでは圧倒的インコースが有利だった当時の阪神で厳しい大外枠、道中も積極性が全く見られなかったが、ラストは上がり最速33秒1の脚で、優勝馬グランアレグリアに0秒4差の5着と負けて強しの内容だった。
今回は久々にコントレイルとの対決になるが、相手も成長しているが、まともに走って楽勝だったGⅡ毎日王冠の走りからサリオスも3歳春より強くなっている印象を受けたし、あの頃から更に期間を経て成長している可能性がある。
僅差だったGⅠ皐月賞の走りから十分力を発揮出来る距離だし、今回は内枠が当たり、ジョッキーも前走のレース振りをを考えればプラスと思う乗替り。
枠順的にスタートからある程度は出して行くと思われ、前走から一転、積極的な競馬が期待出来そう。
コントレイルに対して逆転の目も少し考えておきたい。
昨年のGⅠジャパンカップでは無敗の三冠馬2頭、コントレイル、デアリングタクトを押さえてアーモンドアイが優勝、そのアーモンドアイをGⅠ安田記念で完璧に押さえて優勝した事から〝現役最強〟の呼び声も高いグランアレグリア。
爆発的な瞬発力で短距離~マイル路線を席巻、個人的には香港で17戦16勝、GⅠ香港マイル優勝など大活躍しているゴールデンシックスティとマイルで対決して欲しいところだが、今回別路線からコントレイルとの対決が実現したのは競馬ファンとして本当に嬉しい限り。
管理する藤澤和雄調教師は昨年のGⅠ天皇賞・秋に出走させたかった経緯があり、舞台が変わったが調教師念願の2000mへの出走が実現。
不安は、雨が降って重たい馬場になるであろうコーナー4つの阪神芝2000mで、他の有力馬に対してロスが多くなりそうな外枠。
舞台が東京芝2000mなら本命にしたいくらいだが、流石にベストではない舞台設定でコントレイル、サリオスを相手にするには少し分が悪い印象がある。
ただ、このレベルの短距離~マイラーが中距離GⅠでその路線のトップホースと戦う機会は少ないだけにその走り・対決には注目したい。
2018年のダービー馬ワグネリアンはノド鳴りの手術明けだった前走のGⅡ京都記念は案外な結果に終わったが、一度叩いた上積みは確実に見込める。
ノド鳴りを持つ馬にとっては症状が軽くなる雨の天候は魅力で、渋った馬場は得意な馬。
雨・天候を味方に、ダービー馬による〝3強〟の一角を崩す一撃を期待したい。
馬券は三連単でコントレイル頭固定が本線、サリオスの頭固定も少し押さえたいですね。


