本日、阪神競馬場で秋の女王決定戦であるGⅠエリザベス女王杯が行われます。









2008年のエリザベス女王杯はリトルアマポーラが優勝。






リトルアマポーラは父アグネスタキオン、母リトルハーモニーという血統の牝馬。






リトルアマポーラは2007年12月にデビュー。


阪神競馬場芝1600mの新馬戦を3番人気で優勝、続く2歳500万(現1勝クラス)も9番人気ながら優勝し、デビュー2連勝を飾る。



中山でのGⅢ京成杯では2番人気に推され4着に敗れるも、東京競馬場でのGⅢクイーンカップではマイナス12キロの馬体減がありながら上がり最速の脚を繰り出して優勝、重賞初制覇。



しかし、2番人気のGⅠ桜花賞は後方から上がり最速の脚で追い込むも5着、続くGⅠ優駿牝馬・オークスでは1番人気の支持を受けたが7着に終わった。







名手の手綱に導かれ






秋になり、体調の回復が遅れた影響で前哨戦を使えずに、ぶっつけで牝馬三冠最終戦・GⅠ秋華賞に出走する事になったリトルアマポーラ。




馬体を回復させ、6番人気で向かえたGⅠ秋華賞は後方からレースを進め、上がり最速の脚を使うもブラックエンブレムの6着に終わった。




続くGⅠエリザベス女王杯では、これまで鞍上を務めていた武幸四郎騎手(現調教師)から当時短期免許で来日していたクリストフ・ルメール騎手を鞍上に迎えて出走。



前走より更に馬体が増えて回復、一度叩かれた上積み、名手鞍上と、好材料が多く揃ったリトルアマポーラは4番人気に推された。




レースは3番人気のポルトフィーノ鞍上の武豊騎手がスタート直後に落馬する波乱のスタート。



これまで後方からの競馬を続けていたリトルアマポーラを鞍上のクリストフ・ルメール騎手は外枠から好位5番手の位置を取る。



1番人気カワカミプリンセスが直後に付ける展開になったが、クリストフ・ルメール騎手とリトルアマポーラはきっちり折り合いを付けて好位で脚を溜める。



3~4コーナーに差し掛かると徐々に前に接近していくリトルアマポーラ、その外にカワカミプリンセス、更にベッラレイアも進出し、直線を向かえる。



前を行く馬を交わして早くもリトルアマポーラが抜け出し2~3馬身の差を付ける。



残り200を切ってもリトルアマポーラの脚は衰えず、捕まえに掛かるカワカミプリンセス、ベッラレイアは差を詰める事が出来ない。



最後はカワカミプリンセスに1馬身1/2差を付けてリトルアマポーラが押し切って優勝。




牝馬三冠は満足に力を出せず無冠に終わったが、古馬相手の舞台でのGⅠタイトル。


何より、追い込み脚質のリトルアマポーラを、一転して好位に付けての競馬で優勝に導いた名手の手綱は大きな勝因で、改めてその手腕が高く評価される事になった。





続くGⅢ愛知杯も2番手から抜け出しての優勝と先行策に活路を見出だしたリトルアマポーラだったが、その後は勝利を上げられず、2010年12月のGⅢ鳴尾記念11着を最後に引退し、繁殖牝馬になりました。












22戦5勝。主な勝ち鞍、GⅠエリザベス女王杯、GⅢクイーンカップ、GⅢ愛知杯。









発走は15:40です。















女王決定戦の名目があるエリザベス女王杯ですが、今年の無敗の牝馬三冠馬デアリングタクト、古馬最強のアーモンドアイは11月29日、三冠馬コントレイルを交えた三冠3頭対決、既に世紀の一戦とも言われるジャパンカップ出走の為不在。




デアリングタクト、アーモンドアイの2頭は既に牝馬の枠を越えた存在で、いわば空座になったタイトルを争う形のエリザベス女王杯になった感じ。





それでも中々の好メンバーが揃い、もちろん前日から1番人気に支持されているラッキーライラックも昨年のエリザベス女王杯、牡馬相手のGⅠ大阪杯を優勝している強豪で、負けられない立場ではあります。





しかし、今年は京都競馬場改修工事の為、阪神競馬場での実施。




上半期の総決算・GⅠ宝塚記念と同舞台になりますが、今年のGⅠ宝塚記念はロングラン開催の影響で、非常に痛んだ馬場でのレース。



土曜日のGⅡデイリー杯2歳ステークスでもレコードタイムが出るような今の速い時計決着が続く阪神開催に対してはあまり参考にはなりにくいですね。




コース形態も京都外回りから阪神内回りと、例年とは全く異なる適性が求められそうな今年のエリザベス女王杯。




波乱の結末が待っている可能性は十分にありそうです。









それではエリザベス女王杯の予想を紹介します。


評価順で。





◎8センテリュオ

○6ノームコア

▲11ラヴズオンリーユー

△15ウラヌスチャーム

△18ラッキーライラック

△14サトノガーネット

△4ソフトフルート

△16ミスニューヨーク







本命はセンテリュオ。


昨年のGⅠエリザベス女王杯は重賞未勝利の身でありながら終始外を回る形の厳しい展開で4着と健闘。



今年の上半期3戦は常に自分の末脚は使うも勝ち星は上げられなかったが、秋初戦のGⅡオールカマーでは牡馬の強豪を下して初の重賞制覇を飾った。



脚質は基本的に後方タイプだが、昨年のGⅠエリザベス女王杯のように先行するなど、融通が効くのは証明しているし、状況に応じた位置取りが出来る馬。



前走の中山芝2200mと今回の阪神芝2200mは直線の坂を2回走るコースで形態が似ており、距離も同じのGⅡオールカマーからの臨戦態勢は魅力的。



阪神コース(1・3・0・3)、芝2200m(2・2・0・1)と舞台適性は非常に高く、時計勝負も望みところ。



一度叩かれて更に気配は上昇、追い切りでは4F52秒4~1F12秒4と好タイムをマーク。



今年の阪神開催を味方に上位はもちろん、初の栄冠も夢ではない。

















対抗はノームコア。


昨年のGⅠヴィクトリアマイルの優勝馬で、GⅠエリザベス女王杯には2018年3歳時に出走し、2番人気で5着。



GⅠヴィクトリアマイル以降はマイル中心のローテーションを組まれていたが、前走は芝2000mのGⅡ札幌記念でペルシアンナイト、ラッキーライラックを下して優勝。



2200mは3歳時のGⅠエリザベス女王杯以来になるが、元々中距離を使われていた馬だし、前走の力の要る洋芝2000mで強い勝ち方を収めているし、異父の妹クロノジェネシスを見ても距離に対してそこまでの心配はいらないだろう。



阪神コースは初めてだがコース不問の馬で、速い時計決着にも強い馬。



ジョッキーの手腕にも期待したい。

















昨年のオークス馬ラヴズオンリーユーは昨年のGⅠエリザベス女王杯休み明けでの出走で1番人気3着。



今年は勝ち星は無いが、阪神のGⅢ鳴尾記念ハナ差の2着、GⅠヴィクトリアマイルはドバイからの予定変更と距離、GⅡ府中牝馬ステークスは馬場状態と敗因ははっきりしている。



最終追い切りではラスト非常に良い反応を見せているように一度叩かれて状態は上がっている。



今年はここをピークに持って来ている可能性は高い。

















ラッキーライラックは力は最上位の存在だが、大外枠に加え、馬体が絞りにくくなっているのは気になる。














馬券はセンテリュオ中心の三連単、三連複で買いたいですね。