今週から関西は京都から阪神に開催替わり。
土曜日の阪神競馬場では芝2000mの重賞競走、鳴尾記念が行われます。
1998年の鳴尾記念(当時GⅡ)はサンライズフラッグが優勝。
サンライズフラッグは父リアルシャダイ、母ヘイアンダームという血統の牡馬。
サンライズフラッグは1997年2月にデビュー。
デビュー当初からそれほど目立つ馬では無く、初勝利を6戦目の札幌ダート1700mの未勝利戦で上げる。
昇級2戦目の500万(現1勝クラス)を優勝、その後徐々に素質が開花、1998年6月にオープン入りを果たす。
オープン入り直後に重賞競走・GⅡ鳴尾記念に出走。
出走馬にはオークス、天皇賞・秋を制したエアグルーヴ、前年のGⅡ毎日王冠を制し、再びの来日になったUAEのアヌスミラビリス、重賞を含む3連勝中のサイレントハンター、他にもマチカネフクキタル、エルウェーウィンとGⅠホースが顔を揃え、非常に豪華なメンバー。
そんな豪華メンバーの中、サンライズフラッグは7番人気。
雨が降る不良馬場の中、レースは行われ、1番人気のエアグルーヴをマークするような位置で脚を溜めるサンライズフラッグ。
4コーナーを回り、アヌスミラビリスが前に出るが、執拗にザフォリアが馬体を併せ、その外から不良馬場に脚を取られながらもエアグルーヴが2頭を交わしに掛かる。
その瞬間、大外から水を得た魚のようにサンライズフラッグが一気に伸び、最後に3馬身の差を付けて大金星を上げる重賞勝利を飾った。
続いて出走したGⅠ宝塚記念はサイレンススズカの8着に終わるが、秋になり、GⅢ朝日チャレンジカップ3着を経て出走したGⅠ並みの伝説的レースとなったGⅡ毎日王冠ではサイレンススズカ、エルコンドルパサーには離されたが3着に入線、GⅠ天皇賞・秋でもオフサイドトラップの3着と存在感を見せた。
しかし、年末のGⅠ有馬記念は14着に大敗、年が明けた1999年も冴えない結果が続き、8月のGⅢ小倉記念10着を最後に引退しました。
29戦5勝。主な勝ち鞍、GⅡ鳴尾記念。
発走は15:35です。
今月28日に行われるGⅠ宝塚記念の前哨戦の位置付けのGⅢ鳴尾記念。
昨年は後にオーストラリア・GⅠコーフィールドカップを制したメールドグラースが優勝、2015年の優勝馬ラブリーデイは続いて出走した宝塚記念も制しGⅠホースに輝くなど、GⅢの格付け以上に注目のレースですね。
今年はGⅠ宝塚記念を見据えて、昨年のGⅠオークス馬ラヴズオンリーユーが登場。
他にも今後の飛躍を目指す馬など、面白いメンバー構成になりましたが、10歳馬サイモンラムセスはここが引退レース。
既に種牡馬入りが決まっているみたいで、これまで長くファンに愛された馬だけに最後にどんなレースをするか注目ですね。
それでは鳴尾記念の予想を紹介します。
評価順で。
◎6キメラヴェリテ
○7ラヴズオンリーユー
▲2トリコロールブルー
△16サトノルークス
△8レッドジェニアル
△4テリトーリアル
本命はキメラヴェリテ。
メンバー中唯一の3歳馬で、2歳時にダートのJpnⅢ北海道2歳優駿を制しているキメラヴェリテ。
今年は鳴尾記念と同コースの皐月賞トライアル・L若葉ステークスで逃げ粘り、アドマイヤビルゴの2着と芝での適性を見せた。
玉砕覚悟で逃げた前走のGⅠ皐月賞は度外視出来る結果で、ダービーは無念の除外になったが、L若葉ステークスと同コースの鳴尾記念は3歳馬という事で負担重量は52キロ。
これまでの成績からハナを取れない時は脆い面はあるが、逆にスタートを決めて行く気を見せれば案外同型馬も無理には競って来ない可能性はある。
開幕週でハナを切って自分のペースに持ち込めれば渋とさを見せてくれるだろう。
対抗はラヴズオンリーユー。
昨年は無敗でGⅠオークスを優勝、秋にはGⅠエリザベス女王杯で0秒2差の3着、勝ち馬ラッキーライラックはその後GⅠ香港ヴァーズ2着、GⅠ大阪杯優勝と、この結果を考えれば牝馬の中でも現役トップクラスの存在であるラヴズオンリーユー。
今年は予定していたドバイ国際競走が中止になり、始動戦となったGⅠヴィクトリアマイルは距離不足も影響してか7着に敗れた。
元々中長距離向きな為、前走の敗戦は度外視出来るし、一度レースを叩かれた今回は上積みが見込め状態は上がっているだろう。
阪神芝2000mは昨年のL忘れな草賞を完勝した舞台で、間違いなく前走からの距離延長はプラス。
きっちり勝ち切れるかは微妙な面はあるが、宝塚記念へ向けて悪い結果にはならないだろう。
トリコロールブルーは相手なりに走れる堅実さがあり、脚質・コースも問わない。
今年の鳴尾記念は当初除外対象だったが、賞金上位馬の回避により出走可能となり、開幕週を考えれば良い枠順を引き当てた。
ワンターンコースがベストとは思うが、コーナー4つのコースでも2018年のGⅢ鳴尾記念で3着、前走のLアンドロメダステークスでも僅差の3着に来ているので問題無い。
馬券はキメラヴェリテ、ラヴズオンリーユー2頭軸の三連系を考えています。

