本日、東京競馬場では3歳マイル王決定戦、NHKマイルカップが行われます。








1999年のNHKマイルカップはシンボリインディが優勝。





シンボリインディは父エーピーインディ、母ゲーリックチェーンという血統の牡馬。






シンボリインディは1998年11月にデビュー。

2戦目で初勝利を上げると、500万(現1勝クラス)、オープン特別と3連勝、3歳マイル王決定戦、GⅠNHKマイルカップの有力候補に名乗りを上げる。


向かえたGⅠNHKマイルカップでは既に重賞2勝、昨年のGⅠ朝日杯3歳(旧表記)ステークス(現朝日杯フューチュリティステークス)2着馬エイシンキャメロンが1番人気、2番人気に前哨戦のGⅡニュージーランドトロフィー4歳(旧表記)ステークス(現ニュージーランドトロフィー)を優勝したザカリヤ、シンボリインディは重賞勝ちが無い事もあり、6番人気。


レースはインターサクセス、ジュエリーソードが前を引っ張り、エイシンキャメロンも積極的に先団へ、ザカリヤは好位、シンボリインディは後方に待機。


3コーナーから4コーナーに掛けてマイネルタンゴ、マチカネキンノホシなどが先団にプレッシャーを掛け、エイシンキャメロンは内でやや苦しそうな感じ、好位のザカリヤは外に出すタイミングを伺う。

粘るインターサクセスにマイネルタンゴ、マチカネキンノホシが迫り、ザカリヤは外に出して一杯に追われ、エイシンキャメロンは後退。

その瞬間、内の馬群を捌いて来たシンボリインディが一気に先団各馬を交わして先頭、外からザカリヤが追いすがり、大外からは真っ白な馬体のレッドチリペッパーが追い込んで来る。

しかし、最後はシンボリインディがザカリヤに詰め寄られながらも優勝、見事重賞初挑戦初勝利をGⅠで飾った。





復活と最後







GⅠ制覇を飾ったシンボリインディは海外遠征などを視野に入れて調整されていたが、休養中の怪我で予定は白紙になった。


約半年振りに出走した年末のGⅠ有馬記念では距離が長かったのか、最下位の14着に敗れた。



年が明け2000年、適距離のマイル重賞GⅢ東京新聞杯に1番人気で出走するがまさかの9着、以降も自身の良さが出ない結果が続き、秋を向かえる。


9月のGⅢ京成杯オータムハンデに出走し、好位追走からラストはトロットスターをクビ差押さえて復活の勝利を上げる。


その後は改めての活躍が期待され、GⅠでは敗れたが、GⅡスワンステークスでダイタクヤマトの2着と復調気配を見せる。



2001年の始動戦として出走したGⅢダービー卿チャレンジトロフィーのレース前にアクシデントが起こる。


発走直前のゲート入りの際、シンボリインディはゲートに入った直後に暴れ、ゲートをくぐってしまう。

その際に右脚を開放骨折、脚はプラプラの状態で、シンボリインディは予後不良の診断が下され、安楽死処分が取られました。











15戦5勝。主な勝ち鞍、GⅠNHKマイルカップ、GⅢ京成杯オータムハンデ、GⅡスワンステークス2着。








発走は15:40です。









春の東京5週連続GⅠの開幕であるNHKマイルカップ。


昨年のGⅠ朝日杯フューチュリティステークスの優勝馬で、GⅠ皐月賞で2着だったサリオスの参戦が噂されていたが、同馬はGⅠ東京優駿・日本ダービー出走が決定、これにより、確たる存在が不在のになりました。



それでも昨年のGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ優勝、GⅠ桜花賞2着のレシステンシアが参戦、他も主になる前哨戦の優勝馬、上位馬が大体揃った感じで、文字通りの3歳マイル王決定戦になりそうですね。



レース的には楽しみも、馬券的には大荒れだった昨年のように非常に難解な一戦。


外差しの印象が強いレースですが、内目の枠にも有力どころが入り、更にレース直前の天候・馬場状態も考える必要があり、一筋縄では行かないと見ています。


抽選突破で出走して来た馬にも食い込みの余地はありそうで、今年も大荒れの可能性は十分ですね。










それではNHKマイルカップの予想を紹介します。

評価順で。





◎14ルフトシュトローム
○17サトノインプレッサ
▲18ウイングレイテスト
△ 8サクセッション
△5シャインガーネット
△2タイセイビジョン
△12ボンオムトゥック
△9ラインベック
△4プリンスリターン






極端に外枠重視になりました笑

それにもっと押さえておきたい馬はいるんですが、流石に笑





本命はルフトシュトローム。


3戦3勝無敗の前哨戦・GⅡニュージーランドトロフィー優勝馬のルフトシュトローム。


3戦全てで上がり最速の脚をマーク、特に前走のレース振りは後方から1頭次元が違うパフォーマンスで突き抜けた。


前走のパフォーマンスが強烈な為、後方一気の馬に映るが、先行~好位からでもしっかり脚を使える馬で、思っているより脚質は融通が効く。


デビュー戦、血統面から馬場が重たくなっても心配はなく、能力をフルに生かせそうな外枠、広いコースは合いそう。


心配な点は左回りへの対応だけだろう。











対抗はサトノインプレッサ。


ルフトシュトローム同様、3戦3勝無敗の重賞ウイナーであるサトノインプレッサ。


母は欧州のマイルGⅠ馬で、日本の芝でも適性があるサプレザ、父は説明不要のディープインパクトという超良血馬で、陣営はデビューからマイルでの活躍を期待していた感じで、その期待に応えるように1600mで連勝、前走は1800mだったが優勝。


3戦全て上がり最速で連勝、母の血が強く出ているのか、重たい馬場で高いパフォーマンスを見せている事から、雨が降りそうなのはこの馬にとって大きな追い風になる。


鞍上武豊騎手は土曜日のGⅡ京都新聞杯のアドマイヤビルゴを蹴ってのGⅠNHKマイルカップでのサトノインプレッサを選択した事からも力が入る。


管理する矢作調教師からは「コントレイルを負かせる可能性がある馬」と同厩舎で無敗の皐月賞馬を引き合いに出す強気のコメントが出ている。












ウイングレイテストは前走のGⅡニュージーランドトロフィーで中山マイルで不利な大外枠から強い内容で3着。



(2019年・デイリー杯2歳ステークス出走時)



デビューから騎乗していた松岡正海騎手は海外GⅠ馬ウインブライトと比べても引けは取らない素質があると高い評価をしている馬で、2歳時のGⅡデイリー杯2歳ステークス2着はあるが、前走の走りでその高い素質を感じさせる走りを見せた。


外差しが効きそうな今回の大外枠は非常に楽しみで、人気薄による一発を期待出来る。












注目のGⅠウイナーであるレシステンシアは前走のGⅠ桜花賞で優勝馬デアリングタクトには敗れたが、改めて力を示す2着。


能力は認めるが、今回は初の長距離輸送、外差し馬場になった時などを考えれば人気馬の割には中々不安要素が多く、馬券的な魅力を個人的には感じない。


枠順的に先行体勢を取ると思うが、直線どこまで粘れるか。











馬券はルフトシュトローム中心の三連単が本線、三連単で押さえ切れない下位評価の馬を三連複で押さえる感じで買いたいですね。