明日、名古屋競馬場で1400mのダートグレード競走、かきつばた記念が行われます。
2005年のかきつばた記念は地元・名古屋のヨシノイチバンボシが優勝。
ヨシノイチバンボシは父トーヨーリファール、母スバルマドンナという血統の牡馬。
ヨシノイチバンボシは2003年7月に地方・名古屋競馬場でデビュー。
JRA認定デビュー戦で後にGⅡ名古屋優駿を勝つタカラアジュディに4馬身差を付けて優勝する。
続く2歳オープンも優勝し、JRAへ遠征、ききょうステークス13着、かえで賞7着と芝の2戦は共に敗れる。
地元戦を優勝してダート2歳チャンピオン決定戦である川崎・GⅠ全日本2歳優駿では13番人気ながら、積極的な競馬で渋とく食い下がり、アドマイヤホープの3着と大健闘する。
3歳になり、積極的にJRAへ遠征し、京都、阪神、新潟の特別指定交流競走のダート戦で勝利は上げられなかったが、2着2回など良い結果を残す。
秋の3歳限定戦、笠松・岐阜金賞では1番人気をダートグレード競走優勝馬タカラアジュディに譲るも、4馬身差を付けて逃げ切り優勝、重賞初勝利を飾る。
その後、笠松で行われていたダートグレード競走GⅢ全日本サラブレッドカップでは8番人気だったが、JRAディバインシルバーの2着と健闘。
続くGⅢ兵庫ゴールドトロフィーは5着だったが、先着された4頭は全てJRA勢で、地方馬最先着を果たす。
年が明けてオープン特別、重賞競走マイル争覇と連勝、JRA勢相手のGⅢ名古屋大賞典6着、GⅢ黒船賞4着と健闘はするが中々グレードタイトルには手が届かなかった。
東海桜花賞2着を経て地元・名古屋のグレード競走GⅢかきつばた記念に出走。
かきつばた記念ではノボトゥルー、ユートピアなどJRAのGⅠホースが出走して来たが、これまでグレードレースでも好勝負して来たヨシノイチバンボシにとって地元の1400mはベストと言える舞台で、JRA勢に次ぐ4番人気の支持を集めた。
ディバインシルバーがハナを切る展開をヨシノイチバンボシは2番手をキープ、直線ではノボトゥルー、ユートピア、大井のハタノアドニスが差を詰めて来るが、ゴール前ではノボトゥルーをアタマ差押さえて優勝、念願のグレードタイトル奪取を地元名古屋の大一番で果たした。
2005年、この年の秋は地元・名古屋でJBC競走が開催されるという事で、ヨシノイチバンボシはかきつばた記念を制した同じコース・距離で行われるJBCスプリントを目指して積極的に遠征競馬を敢行。
地元・名古屋の名港盃を優勝すると、佐賀のGⅢサマーチャンピオンではJRAのアグネスジェダイのクビ差2着、園田・姫山菊花賞優勝と実績を更に積み上げていよいよ地元で開催されるJBCスプリントへ向かう。
JBCスプリントではかなりの強豪が揃う中、ヨシノイチバンボシは5番人気に支持されたが、先行する競馬で粘りを発揮出来ず、優勝したブルーコンコルドから1秒6差の6着に敗れた。
2006年は地元・名古屋のマイル争覇で連覇を飾るが、3月に遠征した高知・GⅢ黒船賞で10着に終わり、その後は北海道競馬に転厩するが出走する事は無く、これが引退レースになりました。
31戦11勝。主な勝ち鞍、GⅢかきつばた記念、姫山菊花賞、岐阜金賞、マイル争覇2回、名港盃、GⅢサマーチャンピオン2着、GⅢ全日本サラブレッドカップ2着、東海桜花賞2着。
※格付け等は当時の表記です。
発走は16:25です。
ハンデ戦です。
JRAから5頭、地元・名古屋5頭、浦和、兵庫各1頭の計12頭で争われます。
名古屋・かきつばた記念、船橋・かしわ記念、園田・兵庫チャンピオンシップと、毎年ゴールデンウィークに開催されるダートグレード競走の第1段。
ダート短距離路線の重賞競走で、路線的には秋のJpnⅠJBCスプリントへ向けたレースになりますね。
ただ、今年のJRA勢の出走メンバー的にどこまで今後の参考になるか微妙な感じはしなくもないですが、馬券的には配当妙味も踏まえ、軽ハンデの地方勢の食い込みも期待出来そうです。
それではかきつばた記念の予想を紹介します。
評価順で。
◎10アディラート
○2ドリームドルチェ
▲11マイタイザン
△7ラプタス
△8ノボバカラ
本命はアディラート。
3歳時にはヒヤシンスステークスでエピカリスの2着、その後ドバイ・GⅡUAEダービーに挑戦、2018年にも条件馬の身で再びドバイ・GⅡゴドルフィンマイルに遠征、3着と大健闘した。
帰国後は揉まれ弱い面があるのか、勝ったり負けたりと安定はしなかったが、昨年春にようやくオープン入り、秋にはリステッド競走も勝利し、再びトップクラスでの活躍が期待出来るところまで来た。
前走の1700mのオープン特別でも悪くない内容で3着と、相手関係に関わらず、いかに気分良く走れるかがポイントになって来る。
この馬にとって揉まれず楽に好位の位置を取れそうな外枠が当たったのは魅力的。
対抗は浦和のドリームドルチェ。
元JRA所属のオープン馬で、昨年秋に浦和競馬の名門・小久保厩舎に移籍。
地方所属馬としての初戦、浦和JpnⅠJBCスプリントは8着に終わったが、その後オープン特別を優勝、フジノウェーブ記念3着、そして前走かきつばた記念の前哨戦である東海桜花賞を優勝し、重賞初制覇を飾った。
非常に良い内容で8歳にして更に充実している印象さえある馬で、位置取りも注文が付かないくらい自在に立ち回れ、コースも問わない。
あらゆる展開に対応出来る馬で、過去の実績から今回のJRA勢なら全く見劣りはしない。
兵庫から遠征のマイタイザンは最近の中距離での結果がもうひとつだったが、距離短縮をすると再び良さが出て来た。
それでも今年から優勝賞金が2000万と破格な額になった兵庫所属馬限定重賞・兵庫大賞典を蹴ってのJRA勢相手のグレードレースを選んだのは距離・53キロが魅力的だったと思われる。
斤量的に前回敗れたドリームドルチェとの差は詰まる可能性は十分で、勝負の遠征になる。
馬券はアディラート中心の三連単で買いたいですね。

