明日の京都競馬場では安田記念の前哨戦、マイラーズカップが行われます。








1997年のマイラーズカップはオースミタイクーンが優勝。





オースミタイクーンは父ラストタイクーン、母ドフザダービーという血統の牡馬。






オースミタイクーンは1994年1月にデビュー。

兄に1991年の英国ダービー馬ジェネラスがいるという血統面から、デビュー戦で1番人気に支持され、期待に応えるように6馬身差を付けて楽勝する。


デビュー戦後は自己条件を使われて順調にクラスを上げ、1995年12月にオープン入り。


オープン入り初戦の洛陽ステークスは2着、1番人気に支持されたGⅡマイラーズカップは6着に敗れるが、その後はオープン特別を2連勝する。


しかし、GⅠでは1996年の安田記念11着、宝塚記念10着と大敗、休養に入る。



復帰初戦は1997年3月のGⅡマイラーズカップ。

オースミタイクーンは11番人気の低評価、鞍上にはマイラーズカップ前日の土曜日にデビューした武幸四郎騎手(現調教師)。

ドージマムテキが速いペースで逃げる中、オースミタイクーンはフラワーパーク、シンコウキングなどが位置する先団を見る形でレースを進める。


直線に入り、シンコウキングが抜け出しに掛かるが、その外からオースミタイクーン、更に大外からヤマニンパラダイス、ロイヤルスズカが強襲して来る。

しかし、最後は迫るロイヤルスズカをクビ差押さえてオースミタイクーンが優勝、鞍上の武幸四郎騎手はデビュー2日目で初勝利が重賞競走という離れ業をやってのけた。



秋には8番人気だったが、GⅡセントウルステークスで重賞2勝目を飾ると、年末のGⅠ有馬記念では5着と健闘。


1998年は勝利は無かったが、GⅡマイラーズカップ、GⅡ京王杯スプリングカップともに2着に入るなど活躍、同年のGⅠ有馬記念16着を最後に引退しました。










31戦10勝。主な勝ち鞍、GⅡマイラーズカップ、GⅡセントウルステークス、GⅡマイラーズカップ2着、GⅡ京王杯スプリングカップ2着、GⅢエプソムカップ2着。







発走は15:35です。


優勝馬にはGⅠ安田記念の優先出走権が与えられます。


地方・大井からリコーワルサーが参戦。










少ない頭数になりましたが、昨年の安田記念、マイルチャンピオンシップを制した現在の日本最強マイラーであるインディチャンプが登場。



まだ同じ安田記念の前哨戦である京王杯スプリングカップが控えてはいますが、今のところ安田記念にはアーモンドアイやアドマイヤマーズ、ペルシアンナイトなどのドバイ断念組に、ダノンプレミアム、ダノンキングリー、ヴィクトリアマイルからの転戦組などが出走予定で、かなり豪華なメンバーが揃いそうです。


今回のマイラーズカップの出走馬、特に昨年のマイル王インディチャンプは安田記念に向けてどんな競馬を見せるのか。


注目ですね。








それではマイラーズカップの予想を紹介します。

評価順で。





◎7ヴァンドギャルド
○11フィアーノロマーノ
▲1インディチャンプ
△9リコーワルサー
△12レッドヴェイロン






本命はヴァンドギャルド。



(2019年・毎日杯出走時)


3歳だった昨年は重賞でも良い走りを見せていたが、残念ながらクラシック戦線に乗れなかったヴァンドギャルド。


昨年秋からは自己条件を大事に使われて3連勝、再びの重賞挑戦になった前走のGⅢ東京新聞杯は2番人気に推されたが、スタートで出負け、直線でも内を突こうとしながらも外に出すという最悪の進路取り、それでもラストは上がり33秒6の脚を使って勝ち馬から0秒2差の6着と改めて重賞級の力は示した。


京都マイルは昨年の2勝クラスで優勝、初重賞制覇が期待される鞍上の岩田望来騎手は東京での準オープン出走時にヴァンドギャルドに騎乗、勝利に導いており、不安は無い。


1600mは現状ベストの距離と思われ、脚質にも融通が効く馬なので開幕週の芝も問題無い。










対抗はフィアーノロマーノ。

近2走は1400mの重賞で惜しい2着、個人的には1400mがベスト距離と思っている馬だが、マイルでも昨年のGⅢダービー卿チャレンジトロフィー優勝など全4勝を上げており、マイル適性も高い。


昨年のGⅠでは良い結果は残せ無かったが、今年に入って安定感が出ており、レース振りからも現在がピークと思われる。


先行・差し自在に立ち回りが出来る馬で、あまり展開面にも左右されにくいのは魅力で、外枠さえ上手くこなせれば引き続き上位に顔を出して来そう。










マイル王インディチャンプは1800mの前走GⅡ中山記念は4着に敗れたが、休み明けで反応がもうひとつ、叩き良化型の馬なのでそこまで悲観する内容ではなかった。


今回はベスト距離のマイル戦、叩いた上積みが確実に見込め、好勝負必至。


58キロは実績的に当然の斤量で、昨年のマイルチャンピオンとして安田記念に向けて無様な競馬は出来ない。










地方・大井から参戦のリコーワルサーは昨年の福島テレビオープンで非常に良い内容で5着に入った。


GⅢ富士ステークスは16着に終わったが、着差的にそこまでの大敗ではなく、高い芝適性を持っている。


好位に付けるスピードがあり、開幕週の芝でも不安は無く、あわよくばの食い込みを期待。











馬券は基本的には固く収まりそうだが、三連単フォーメーション中心で買い目をじっくり考えたいですね。