本日、中山競馬場では今年、天皇陛下御在位30年慶祝の冠が付いた伝統の重賞競走、中山記念が行われます。







2003年、2007年の中山記念はローエングリンが優勝。



ローエングリンは父シングスピール、母カーリングという血統の牡馬。




2001年の東京競馬場でデビュー、2戦目で初勝利を収めるとGⅢ東京スポーツ杯2歳ステークスに1番人気で出走するも13着と大敗して2歳シーズンを終える。



3歳になり、500万クラスを優勝、皐月賞、日本ダービーは共に無念の抽選漏れになるが若草ステークス、駒草賞と連勝して3歳で挑んだGⅠ宝塚記念では3着と健闘した。



秋になり、神戸新聞杯、菊花賞は大敗するもオープン特別を連勝する。



4歳になり、東京新聞杯2着を経て挑んだ中山記念では1番人気に応えて逃げ切り、重賞初制覇。

続くマイラーズカップも制して重賞連勝を飾るが1番人気に支持されたGⅠ安田記念ではアグネスデジタルの3着と惜敗する。



陣営は夏にフランス遠征を敢行、ジャック・ル・マロワ賞は10着に敗れるがムーラン・ド・ロンシャン賞では惜しい2着と健闘する。



帰国して挑んだ天皇賞・秋では2番人気に支持されるが同型ゴーステディと激しく競り合い、1000m通過が56.9!という超ハイペースを刻んで逃げてしまい13着と大敗する。

このレース振りは周囲の関係者などから激しく批判され、主戦の故・後藤浩輝騎手はローエングリンの鞍上を降ろされる事になる。



その後、ケント・デザーモ騎手で挑んだGⅠ香港マイルでは3着、連覇を目指して出走した中山記念は3着、マイラーズカップも2着だったが安田記念では1番人気に支持されるが5着、その後は善戦はするも中々勝てなかったが2005年のマイラーズカップで久々の勝利を飾るが主戦の後藤浩輝騎手で挑んだ安田記念では17着と大敗する。




復活の勝利と後藤浩輝騎手






安田記念後は再び後藤騎手は降板され、ローエングリンは馬が替わったかのような大敗を繰り返し、長いスランプに入ってしまう。



7歳秋の毎日王冠での3着はあったがそれ以外のレースでは惨敗してローエングリンは8歳になる。



8歳、2007年初戦は4歳時に制した中山記念。

年齢や度重なる惨敗を繰り返していたローエングリンは6番人気の低評価、鞍上は2005年の安田記念以来の騎乗となる主戦・後藤浩輝騎手。


レースは全盛期を思い出させるような逃げを打ち、直線ではエアシェイディ、ダンスインザモアの猛追を振り切って1着、見事に2年近く振りの勝利を飾った。


レース後の優勝騎手インタビューではかつてのローエングリンとのレース振りへの批判、再び騎乗依頼してくれた関係者に対してなどの思いから、感極まった後藤浩輝騎手は涙を流した。



しかし、後藤騎手に渾身の勝利をプレゼントしたローエングリンは再び大敗を繰り返し、ラストランになったマイルチャンピオンシップでは大差のシンガリ18着となって引退。


現在は種牡馬となり、皐月賞などGⅠ3勝を上げたロゴタイプが後継種牡馬になりました。






ローエングリンと言えばやっぱり中山記念と後藤浩輝騎手ですよね。


あれだけ大敗を繰り返し、引退してもおかしくなかったローエングリンが8歳になって久しぶりに後藤騎手を乗せた中山記念だけ目覚めたかのような走りで優勝。

しかも中山記念は4歳時に制して以来の4年振りの同一重賞制覇、走るタイミングを分かっていたような馬でしたね。


後藤騎手は残念な事になってしまいましたがローエングリン=後藤騎手のイメージを持っているファンは多くいてるはずで新聞などの出走表にローエングリンの産駒が出る度に後藤騎手の事も連想するような感じですね。





今年の中山記念。




発走は15:45です。


地方・北海道競馬からローエングリンの子、ハッピーグリンが参戦。


中山記念で伝説になったローエングリンの子が出走・・・

本当に競馬って良いですよね~(^-^)

まあ、ハッピーグリン自身、あの時計でのジャパンカップで7着ですから能力は高い馬で楽しみですね。






天皇陛下御在位30年慶祝・中山記念。


陛下の御在位30年を祝うかのような超豪華メンバー、GⅠ馬5頭出走とまさに記念すべきにふさわしいレース。


GⅠにしてもおかしくないレースですね。



今年は特に特別な冠が付いたレースなので関係者はもちろん、ファンも馬券を当てたいですね!




それでは中山記念の予想を評価順で紹介します。




◎5ディアドラ
○8ハッピーグリン
▲7ステルヴィオ
△9エポカドーロ
△1ウインブライト
△10スワーヴリチャード
△3ラッキーライラック




本命はディアドラ。

秋華賞を制したGⅠホースだが海外の大レースでも世界の強豪相手に互角の勝負を演じている。


昨年の府中牝馬ステークスでは驚異の上がりを刻んで強い競馬で優勝。


続く香港カップでも勝ち馬を後一歩まで追い詰める2着などその能力は現役屈指。


中山記念を叩いた後は昨年3着だったドバイターフへ出走を予定しており、ここは54キロの斤量もあり、無様な競馬は出来ない。






対抗は思い切って北海道競馬のハッピーグリン。

もう既に中央のファンにもお馴染みの地方馬ハッピーグリンだが芝を求めて各地に遠征して結果を出している。


昨年のジャパンカップでは出走した自体で様々な意見が飛んだがそれに反発するかのような2.22.2のタイムで7着と大健闘、目立たない存在だが能力の高さをアピールしている。


父は中山記念を2回制したローエングリンと血統的な後押しもあり、マルターズアポジーが速いラップを刻んで逃げるなら高速決着になったジャパンカップの経験を生かして十分に食い込む可能性はある。





昨年3歳でマイルチャンピオンシップを制したステルヴィオは今回、丸山元気騎手が大抜擢された。

現代競馬は直ぐに外国人騎手に乗り替わる時代で丸山元気騎手にすれば騎手人生を左右するであろうチャンスで手綱を握る力も入るはずで勝負気配が漂う。





馬券はディアドラ中心の馬単で買い方をじっくり考えたいですね。