4歳の息子に お母さんが
「おもちゃ、ちゃんと、なおしちょきよ!」 
??????
おもちゃ、修理する? 4歳の子供が?
じゃ、ないない。
ここらでは、「片づける」ことを「なおす」をいう。
むろん「修理する」も「なおす」という。
イントネーションは同じ。
まあまあ、子供たちにも普通に通じる。


ところが、ところがである。
最近、子供たちに通じない方言が多くなっている。
田舎で都市化が進んでいるというわけではなく
単に使わない大人が増えたのだろう。
例えば、こんなことがあった。
春のお祭りの時に山車(やま)を引き出して、町内を練り歩く。
五穀豊穣を願って・・・・・
所々でとどまって、神主が祝詞を上げ、接待を受ける。
その時は、子供たちは休憩である。
2~3人の子が気になったので、注意した。
「こら、そんなとこに、なんかかるな! 垣根が倒るっぞ」
「・・・・・・」 子どもたちは、口を半開きにして。ポっカ~ン・・・
「うっ、通じとらん・・・」
「おっちゃん、なんち?」
「やっぱし、通じとらん。おまえら、料理食べてこんと、出発するよ」
と、まあ、冷静を装って「はよ、ご馳走、食ってこい」と促す。


この状況を説明すると
まず、「なんかかる」とは「寄りかかる」と言う意味で、通じなかった。
「やっぱし」は「やはり」で強い肯定を表す。 どちらも方言。
「やっぱし」は「やっぱ」とか「やっぱぁ」とかバリエーションがある。
これは、よく耳にする。

 

こんな会話もある。

生徒「先生、『やっぱり』と『やはり』はどっちが標準語ですか?」

先生「やっぱり『やはり』が標準語だね。」

生徒「やっぱし」


子どもが言った「なんち?」は「何?」と尋ねる場合につかう。
ただし、強い口調で「なんち?」「なんちや」と言うと、

相手にケンカを売っていることになるので注意が必要である。
「なんち」に似た言葉で、事情を尋ねる「なしか?」という言葉もある。

「どうして?」と言う意味であるが、これも強く言うとケンカ腰になる。


概ね北九州弁は口調としては「強い」
外部の人から見ると、常に喧嘩をしているように見えるらしい。
特に「JR日豊本線」に乗ると、日常茶飯事でそういった光景には出くわす。

決して喧嘩はしていない。日常会話である。
あたふたしないように・・・m(__)m


僕が時々使う「しゃぁしい」も「うるさい」の意味。
大きな音や騒がしさを表すだけでなく、相手の助言・行動を否定する場合も用いる。
例えば
奥さん「ねぇ、A子の誕生日やけん、今日くらいは、早く帰ってよ」
その夫「わかっとおワイ。しゃぁしい。」 てな具合。

だだし、面と向かって嫁さんにこんなことを言おうものなら、

たちまちマシンガンのように反論が帰ってくるので、ちっちゃな声で

独り言のごとく呟くのである。

ここら辺に、九州男児の家庭でのパワーバランスが現れている。


まだまでありますが、それは次回のお楽しみ。
「かしわ」「こまい」「こもねぇ」「はらかく」「うたちい」「グラグラする」
どんどん紹介していきますね。
では、まったね~