一旦深夜3時半に目覚め、今朝起きたの7時半。検温するも平熱。
ウェザー・リポートのアルバム「ヘビー・ウェザー」をレコードで聴いた。
朝食は新潟産新之助でご飯炊き、静岡産真鯵の干物を焼き、ご飯二膳。デザートは栃木産トマト。
「メイジャークライムス シーズン6」第11話と第12話をギャオで見た。
若井優也→木住野佳子→松本全芸と、これ迄ライブ聴いとるピアニストをユーチューブで聴いた。
一週間ぶりの外での昼食には根岸「クレア」へ。ポークカレーを注文。サラダ、ライス、南瓜スープ、野菜の酢漬けが付き1000也。無花果のキャラメリゼとコーヒーのデザートセット1000円也も追加注文。
満足して店出て、スーパーで食料買うて帰宅。
筋トレ20分し、牛乳飲んだ。
ぬるい風呂に一時間浸り、議員で旧統一教会と結び付いとる輩が思いの外多いの嘆いとった。我が国の民主主義は大丈夫やろか?
今月に入ってから咽喉が痛み出し鼻水も垂れ続け微熱が続いた。流行り病オミクロンかもとごっつ心配したものの、頻繁に検温しても37.2度が最高で咳も全く出なかった。発熱外来へ行ったにしてもこの程度の熱やと診察断られそうやから自宅に居った。突然高熱に変わり息苦しくなる事もあるから、外出控え備蓄食で三食きっちり摂り栄養ドリンクとかも飲んで過ごしとったが、昨日になり平熱に戻ったがな。夏風邪やったようで一安心や。夏風邪でさえ一人で寝とると不安になるのに、オミクロンに感染してもうた人は如何ばかりか。
先般、本に挟んであるのを見つけた懐かしい友達とのメモ書きを写します。
うだるような蒸し暑い土曜日の正午、Nちゃん、DOD、OK、M子とワテの五人が夏風邪ひいて寝込んどると聞いたMちゃんの住まいに集まった。
お見舞いに行こうと云い出したんはM子ですわ。
ワテにはNちゃんから会社に電話が入った。受けてNちゃんと分かった時、会社への電話なんぞ初めての事やったんで吃驚した。しかも、電話して来て見舞いに誘う程なんやからとMちゃんの容態が心配やった。
当日チーズケーキを購入し一番乗りして訪れてみると、Nちゃんの話と違いMちゃんは床を払っとって思うたより元気な様子やった。暫く微熱が続いとる云う彼、鼻水をツーと垂らし、ティシュが手放せなかったけど。
続々現れた友人達に「夏風邪は長引くって云われるんだよ。だから、わざわざ皆に来てもらう程じゃないよ」と云いながらも、Mちゃん嬉しそうやった。
「会社に電話して来るなんて、よっぽどの病状なんかと心配したわ、Nちゃん」
するとNちゃん、M子が彼女に、深刻な声出して電話掛けたらワテの会社の部署の連中に波紋を拡げられるのではないかといたずら半分でやってみよちゅうのに、ごっつ面白そうと乗ったんやて。
脇で会話聞いとったOKがNちゃんに尋ねた。「楽しかった?」
「うん、楽しかった」と無邪気な答え。
「そんなん、やってはあかんし、楽しんでもあかん」
でもNちゃんは「それで波紋拡がった?」
実はその電話受けたアルバイトのコは送話口を押さえ、「何か深刻そうなお電話ですよ」と不安顔で伝え、回して来たんや。
けどそれは隠し、不埒者にはこう云うた。「友の病をダシにいたずら仕掛けるNちゃんとM子の期待は外れたがな。全然でしたわ」
ガッカリな表情に変わったM子「あんたには女からの切羽詰まった電話がよく入って来るもんだから、受けた人はまたかと思っただけなんだわさ」
ワテはM子睨み云うた。「なんやねん、唇尖らせて。品行方正なワテに向かって。聞き捨てならん」
「喧嘩の前にお昼ご飯の用意しましょ」と、すかさず割って入ったのはDOD。
「そうだね。ふたりのいつもの遣り取り聞いたら、今迄無かった食欲が出て来たよ」とMちゃん。
「M子とS吉の口喧嘩は薬になるのね」と微笑するOK。
M子に毒づかれるのはいつもの事やが、食欲不振の薬になるもんかどうか?
お昼にとM子とNちゃんが鰻蒲焼きを買うて来るのは聞いとった。それにDODとOKが豚肉と野菜を買うて来ていて、DODとOKが調理し出した。
その間、M子は座卓に食器の用意をしとった。その手の事が不得手なNちゃんは座った儘おっとり男ふたりと喋っとった。
並べ終えたM子がMちゃんに問い掛けた。「パンはどこなの?」
「ここにある」と振り返って答えたDOD、付け加えた。「でも切り分けないといけない」
{そうか、蒲焼きはあってもご飯は無いんやな。相変わらずMちゃんはパンが好きや}と思うとったら、M子がDODに「S吉に頼みな。つくるのは得意ではないけど、切り裂くのは得意だからね」
そう決めつけるやないかい。
DODが笑いながらフランスパンと調理ナイフをワテに差し出した。
「Nちゃんやってみる?別に力要る事やないし」
「切り裂くの得意な人に任せる」
ワテはNちゃんの言葉に嫌味など隠されとらんと自分に云い聞かせたが、口から出たのは「何やねん、Nちゃんまで」
「違うの?」
「ちゃうわ。世の中に理不尽な悪意が仄見える」
ワテがパンを食べ易い厚みに切り分けたすぐ後、DODとOKがサラダと具たっぷりの肉野菜炒めを出来上がらせた。
「Mちゃん、冷えたビールがあると嬉しいなあ」
「ご免、切れてるんだ。このところ外に出てないもんだから」
「謝る必要ないわ」とM子。
「買って来るんだったね」とOK。
「病人に飲むアルコールは要らないね」と、つっけんどんにM子。
{病人ちゅう程やないやろ}と思いつつ「ほな、冷蔵庫に牛乳無い?」
「牛乳はほとんど飲まないんだ」
「お茶でいいわよ」と座卓の茶筒を指し示すDOD。「もうすぐお湯が沸くから」
「暑い時には熱いお茶の方が体にいいらしいよ」とワテに向かって云うOK。
「S吉には沸騰した熱い湯で出してよ」
「M子、S吉猫舌なんだから駄目だよ」とNちゃん。
「猫舌よね」とOKも。
「お茶で確かめるんだよ、猫かどうか」
ひるまず云い返した。「茶だけに、ちゃんちゃら可笑しいわ」
駄洒落は皆に素気無く無視され、茶飲みながらの昼食が始まった。残念ながら、蒲焼きはMちゃんの夕食となり口にする事は叶わなかった。
「久し振りに美味しい食事にありつけた」とMちゃん。
それ聞いたNちゃんが屈託ない笑い見せた。
「何が可笑しいかな?」とMちゃん。
「だって、Mちゃんらしくない言葉遣いするんだもの。食事にありつけたなんて、S吉ぽい云い方だよ」
「確かにS吉ぽい」とDOD。
勝手な事云うとると思いつつ湯呑見ると、茶柱が立っとるやないかい。
「見て、ワテのに茶柱が立っとる」
「だからどうだって云うのさ」
箸を置いたM子がそう冷ややかに云うた。
「茶柱が立ったから、これからええ事があるやろと思うたんや」
「茶柱が立つと云うのは、茎が多い茶を売る為のお茶屋の売り文句だわさ」
「そうなのか、知らなかった。S吉知ってた?」
「いや、Nちゃん同様知らんかった」
それは他の誰も知らんかった。
Mちゃんは、その茶は葬式の香典返しなんやと言い訳めいた事云うた。
この日はM子が尊敬の眼差しを得た日やった。