回向院 鼠小僧次郎吉の墓 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

Eみさんに説教される夢見とった今朝は、烏共の鳴き声で7時ちょっち前に目覚め、起きたらくしゃみ4連発。このところ花粉症が厳しいんですわ。

友人達にメール送付してから、筋トレを30分した。

風呂に小一時間浸り、地政学的リスク考えとった。朝鮮半島情勢の懸念打ち消せぬからな。習近平政権は北朝鮮にどないな措置しよるやろか?世界のパワーバランスの変化を牽引しとる習近平政権の動向をしっかり注視しとかなならん。

朝食はカナダ産豚肉、茨城産ほうれん草、鹿児島産じゃが芋をタジン鍋で蒸して食うた。デザートは熊本産甘夏。

栗林すみれ→山中千尋のピアノ演奏をユーチューブで聴き、「王の後宮」第25話をギャオで見た。

郵便局で金を下ろして、昼食に西浅草「鍋茶屋」へ行き、いつも頼む1000円のランチうな丼をお願いした。やはり旨いわ。

スーパーに寄り食料買うて帰宅。

ほな、Eみさんとお前立ちを削りに行った時のメモ書きから。

 

 

昨日、Eみさんと両国の回向院に行って来たんや。

先般雑司ヶ谷霊園に行った時、彼女に迂闊な事云うたんで回向院迄行かなならんかったんや。

何の為に行ったかちゅうと、Eみさんが鼠小僧次郎吉の墓を削って欠片を持ち帰る為なんですわ。お守りにするんやて。

と云うても、墓そのもんは削れまへんでえ。ほな何を削るんかちゅうと、墓前にあるお前立ちなる物を削るようになっとんねん。世の中にはEみさんのようにご利益ありそうやったら墓でも骨でも削りたい人が多く居るんで、回向院がかなわんとそれ用の軟らかく欠き易いもんを置いとるんですわ。

「ここなあ、ワテ等ジャズ研が卒業旅行した所なんや」

「随分近くにしたんだねぇ。お泊りの温泉旅行にしなかったんだぁ」

「ワテ以外はEIも含め体動かすの嫌なデブ症やったからな」

「S吉も体動かさないね。ここに来るにも腰重かったしぃ」と、なんやワテを非難する目して云うねん。

「ワテの腰が重いんなく、お前様が腰軽過ぎるんや」

「見て、力塚ってのがあるょ」

彼女の右手の人差し指が指す方には、力塚と彫られた大きな碑が見えた。

「あれはな、お前様が嫌いなブーンと飛んで来よる蚊を供養した塚なんでっせ」

「またおバカな事云ってるょ」と、Eみさんは首を振った。

力塚ちゅうのは、力士慰霊の為に建てたもんやった。

犬、猫、鳥など供養しとる碑など見て、「回向院は偉いねぇ」と暫し感激しとったEみさんに云うた。「こないに色々な生き物の供養をしとる回向院なんやから蚊の塚があっても可笑しくないやろ」

「まだ云ってるょ」

Eみさんはワテを置き去りにするように早足で進み、鼠小僧次郎吉の墓へと着いた。

意外にも若人のカップルの姿が多く見られ、ちょっとした列が出来とった。

ワテ等の順番になったら、Eみさん「来たねぇ」と嬉しそうに云うて目を閉じ両手合わせ拝んどったわ。

「俗名中村次郎吉の墓だって。中村君なんだぁ」云うて、ワテの顔を見た。

「ソ連にしても、長い間捕まらなかった泥棒の運にあやかろうちゅうのは如何なもんか」と云うてみた。

「長い間捕まらない悪徳政治家の運にあやかろうというのよりずっとずっとぉいいでしょ」

「なるほどそないな考え方もあるか」

「待ってる人居るから削るね」と云うて、手際良く作業をされ用意して来たビニール袋にお前立ちの屑を収め、それ掲げたEみさんの顔はごっつ満足気やった。

「ほな、鼠小僧次郎吉の墓の次には、手鎖50日の刑受けた山東京伝の墓お参りしよ」

すると、Eみさんの右手の人差し指が空指した。「雲行き怪しいしぃ、もう帰るんだね」

「何云い出しますんや。泥棒の墓見ただけで、戯作者・浮世絵師として日本文化に貢献大な山東京伝先生の墓参らずに帰るなんて不届きな事があってええはず無い」と云うて、Eみさんを睨んだがな。

「その先生の墓削ってご利益あるの?」

「なんちゅう不敬な事考えとるんや!ありえへん」