麻布 六本木 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

今朝は8時ちょっち前に起きた。

ジャッキー&ロイのアルバム「コンサーツ・バイ・ザ・シー」をとレコードで聴いた。

朝食に北海道産ゆめぴりか米でご飯炊き、くめ納豆、海苔で二膳。デザートは岩手産りんご。
腹が落ち着いたところで、家の周りの雑草抜いたり樹切ったりしたら額に汗浮かんだ。
牛乳飲みながらラジオ「セッション2015」で熊谷ヤスマサ(ピアノ)、井上陽介(ベース)、大坂昌彦(ドラムス)を聴いた。今週、「Bflat」でIKし君とNっぺと三人で飲んだんやが、彼等の新しいアルバムを買うて聴いとるNっぺ、ごっつ気に入っとると云うとった。
因みに、その際ワイン3本飲んだ後で、止めとけ云うたのに、生ビールを注文して飲み干し目トロンとし出したのはNっぺや。途中で難破せず家に戻ったやろか?
昼食に出掛け西浅草「イマージュ」に入ったら、予約で満席です、と云われ、正午が迫っとったんで早足で「鍋茶屋」へ行ったら、小母ちゃんが暖簾を店先に掛けるところでしたわ。今日もいつも頼む1000円のランチうな丼をお願いしたが、肉体労働したせいやろ、いつもより増して旨く感じたがな。
帰宅後、牛乳飲みながら日本史の勉強をみっちりした。

筋トレ小一時間した。
暗くなって、風呂に小一時間浸り考えとった「一億総活躍という輝かしい未来を切り開くため、安倍内閣は新しい挑戦を始めます」と述べたのは、首相の安倍晋三やが、“一億総活躍社会”と掲げるとは、戦中のスローガンぽいのが好きなんやね。
夕食は群馬産鶏肉、北海道産南瓜と玉ねぎ、新潟産舞茸をタジン鍋で蒸しご飯と食うた。デザートは佐賀産早生みかん3個。
今夜は大学時代の友達と飲む約束やったんやけど、DODとOKが仲良く風邪ひいたんで延期になってしもた。でも、体は酒飲む準備万端やったんで、先般スーパーで初めて買うた「バルディビエソ エクストラ ブリット」の封を切り飲み出したが、最初強い炭酸ガスにむせてしもた。味は辛口ちゅう程でもなく、軽い感じ。飯食い終える前に一本飲み干してしもたら、今になり酔いが回って来よった。
難しい事記そうと思うたが、脳が思うように働かぬゆえ、昔のメモ書きからEみさんとの遣り取りを写しますわ。


「S吉は初めからヘンな奴だったしねぇ」
「ヘン?どこがどうヘンやったんや、聞き捨てならんな」殊更不機嫌な顔つくって云うてみた。
「自分の事は分からないんだょ」ワテを探るように見て云うた。
「具体的に云うてくれな分からんがな」
「初めて会った日に連れて行った店憶えてる?」
「初デートの時やな」
「あれはデートじゃないね、お試しだから」
「ま、EIに設定されたお見合いとも云うべきやな」
「で、憶えてるの?」
「勿論や。「すずや」やった」
「トンカツ屋かょ、と思ったょ。ピエール・カルダンのジャケット着てる人がどこに連れて行いってくれるんだろうと期待したのにぃ」
「豚カツ駄目なんか?お前様、旨そうに食うとったように記憶しとるが」
「美味しい不味いじゃないの」声のトーンが一段上がった。
「イスラム教徒やないやろ。豚肉に尻込みしとったようには見えんかったけど」
「君はあれデートと思ってたんでしょ」云うて、ワテが頷くの見てから続けた。「初めてのデートに選ぶ店じゃないね」
「トンカツ屋を差別しとらん?」
Eみさん、きっぱり云うた。「差別じゃなくて、TPOです。女のコは初めてのデートにはロマンチックな所を望みます。夢のある所をね。なのにぃ、初デートが新宿でぇ揚げ物じゃあねぇ。熱意が足りないと思われるょ」
「新宿もあかんの?ロマンチックなとこあるんやけどなあ」
「それどこさ」
「怖ロマンチックなところや」
「こわロマンチック?」
「そう、怖くて甘美な雰囲気があるやろ」
「無いね」またきっぱり云うた。
「そもそも新宿選んだのはEIやでえ。彼がお前様の土地勘ある所がええやろちゅうんで決めたんや」
「EI君のせいにするんだぁ」
「ちゃうわ。ワテが云いたいのは、色々考えてくれたEIに感謝して従ったまでで、それが上野でも池袋でも吉祥寺でも指定された所に行ったちゅう事や」
「子供じゃないんだから分かり易い所指定してくれたら新宿でなくともよかったでしょ。それに、新宿で待ち合わせしても、会ってから移動すればいいだけだね」
「引き廻すのは、細い身のお前様を疲れさせてしまうと考えたんですわ。歩くのごっつ好きで、こない丈夫な人とは思えなかったんや」
「見え透いた云い訳だね。お試しからデートにしたくないのならその儘居続けてもいいけど。それに口があるんだから、さりげなく希望を尋ねたらいいでしょ。熱意足りなさ過ぎだね」
渋谷とか原宿と云うのを予想しながら尋ねた。「ほな、どこにすべきなんや?」
「一般ピープルの男だったら麻布を選ぶでしょ」
「麻布?ワテは何もアザブいとらん、やなかった。欺いとらんでえ」
「駄洒落で誤魔化すつもり」
「そないに麻布がええんか?」
「女のコは望むょ。一般ピープルの常識だから」
頭捻りながら云うた。「麻布に行った事ない男の方が多いんと違う?ワテも仕事で麻布十番へ行ったのが初めてやったし、西麻布なんかそれからズッ~と後になってからやった」
「もし行った事無くて知らない所でもぉ、予習しに行って調べてから臨むもんだょ、初めてのデートは」
{洒落たフレンチとかイタリアンやなかったのが気に入らないんやな}と思うたワテは云いましたんや。「麻布のフレンチがよかったんか。フレンチとかに執心せん人やなかったの?」
「それ、後から知った事でしょ」云うて睨んで続けた。「フレンチじゃなくても素敵なお店沢山あるでしょ、乙女が夢心地になるお店が」
「狸穴町がある所がええんかあ」
「まみあなちょう?」
「そう、狸の穴と書くんや。昔は狸、当たり前のように居ったんやろ。池波正太郎「鬼平犯科帳」に出て来る暗闇坂もあるわな。そこには人誑かす狐も出没したに違いないがな」
「君はそうやって反論してるんだぁ」
{この頃やる事なす事、見破られるなあ}と思いつつ云うた。「滅相もない。麻布ええ所ですわ。麻布十番温泉あるし、豆菓子の「豆源」も鯛焼きの「浪花家」もあるしな。それと・・・」
「神宮球場がある青山辺りはよく知ってても、麻布になるとそれしか知らないんだぁ」
{それ知っとったら十分やろ}と思うたが、思うた事は胸の内に留めて云うた。「それだけやあらしまへん。麻布には大使館も多い」
「どこのさ」
「ええと、確か南米の国のが多くあったはずや」
「はずなのかぁ。よく知らないんだぁ。まぁいいょ、君は一般ピープルじゃないから、麻布でなかったのは許すょ」
「ワテが一般ピープルやないって。それって、話の展開からして我儘やろ。ほんまお前様は」
ワテが喋っとるのに右手の平向けて遮って云うた。「でもねぇ、初デートをなおざりにしてたのはどうょ」
「どうよ、と云われても動揺するばかりやなあ」

ワテはのらりくらり作戦に出たんや。
「駄洒落で云い逃れは出来ないね」
「そう勢い込んで云われてもなあ。ただ麻布なんて所が思い浮かばんかっただけやないか」
「それなら、六本木とか連れて行こうと考えなかったの?」
{許すちゅうのはどこ行ったんや。またそっち方向に話は戻るんかい。のらりくらり作戦続けるしかないな}と考え云うた。「六本木には仕事で数年通うとった。仕事のイメージなんや」
「デートに仕事は関係ありません。それにぃ、S吉なら仕事帰りに美味しい店入ってるはず」
{気づかれてもうた}と思いつつ「六本木は麻布の隣で同じエリアと云うてええ所やないか」
「え、六本木って、麻布の隣になるの?」
Eみさんは、六本木と麻布の位置関係を知らなかったんや。それで問い質すと、一般ピープルの男にそれぞれ一度連れていってもろただけやったんや。
「なんか可笑しいなあ、さっきの空耳やったんかいなあ。一般ピープルの男はこぞって麻布へ誘うちゅう話誰かに聞いたんやけどなあ」
するとEみさんは、臆する事なく云いましたんや。
「一般ピープルの男達に巡り会う前にS吉に捕まってしまったからねぇ」