「シャトー・モンローズ」 その2 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

「エディズラウンジ」ちゅう北千住にあったJAZZ屋で寛ぐ夢見て目覚めた今朝は7時に起きた。

植物に水遣りした。

風呂に小一時間浸り考えとった。政治がまともに機能しないと、国民は不利益被るのにもかかわらず、政治に無関心やったりするんはどうしてなんやろ?

朝食は秋田産あきたこまちでご飯炊き、くめ納豆、紀州産梅干で二膳。デザートは熊本産トマト。
「コミカル&セクシー プロレスリングWAVE」をギャオで見た。

余裕かました本多俊之のサックス演奏をユーチューブで聴いた。
筋トレ30分した。

牛乳飲んでから、湯島天満宮例大祭へ出掛けた。元気な子供達が見られよかったわ。
遅い昼食は、帰宅後に岩手産鶏肉、北海道産アスパラ、千葉産人参を炒め、ご飯二膳。デザートはフィリピン産バナナ2本。
ワテの血を奪わんと寄って来る蚊共をものともせず家の周りの草むしりした。

チョコレートかじりながら大相撲中継をラジオで聞いとったが、優勝決定戦も無く12勝で関脇照ノ富士の優勝とは思わんかったがな。
夕食は岩手産鶏肉、群馬産レタス、フィリピン産オクラ、長野産なめこをタジン鍋で蒸してご飯食飲いながらワイン「カッシェロ・デル・ディアブロ カベルネ・ソーヴィニヨン」の瓶を抜栓しグビグビ2/3飲みましたわ。デザートはグレープフルーツジュース入れたヨーグルト。
北千住の事記そうと思うたんやけど、飲み過ぎらしく酔うて脳働かんさかい、ゴーコンから帰って来た時のEみさんの実体をメモ書きから写しますわ。


23時近くになって、「楽しかった~」云うてEみさんは嬉しそうな顔隠さず帰って来た。
ワテの目を見て反応確かめようとしとるのが分かったんで、目線外し伏せ目がちにEみさんを見ないようにして云うた。「わざとらしいでえ。ワテちっとも楽しない。そもそもお前様の誕生日を祝ったろと「シャトー・モンローズ」携えて来たちゅうのに、一人ぼっちにされるとわ,、思いもよらぬ事やった」
「明日だょ、誕生日」
「知っとるわい。明日、朝から夜迄一日喜んでもらおと前の晩に来たちゅうのに、この始末や。お前様を待っとる間、ほんま耐え難かったわ」
Eみさんは更に嬉しそうな声つくり云うた。「そうかぁ、切ない気持ちで待ってたのかぁ。可哀相にねぇ」彼女は二度頷き、満足している様子で付け加えてん。「じゃぁ、不貞腐れないで居た?」
「子供やないわ、不貞腐れるかい。でも、たっぷりお楽しみやったんやなあ。帰り随分遅いさかい心配でならんかった」
「心配してくれてたんだぁ。有難ぅ」云いながらテーブル席に着いた。
ワテも席に腰下ろし、掛け時計見ながら、「中座してその儘帰って来るもんとばかり思うとったんやけど、もう23時やなあ」と語気強め云うたが、その時計小一時間前から何度も見とった。
「二次会に誘われたのに断ったんだょ。誰の為?」
「助っ徒なんやから、そこ迄のこのこ付いて行く必要あるかいな。それよりも、まとまりそうな男女おったんかい?」
「分かるょ、S吉はEみがモテたか気になるんでしょ~」
「もしクールな顔しとるEみが鼻にかかった甘えた話し方し出したら、騙される♂が少なからず居る事は承知しとる」
「じゃぁ、どうだった?」
「そこは質問にするところやない。お前様がどうしたか、ただ素直に伝えればええだけや」
「Eみがどうしてるか気になって、ずうぅっとそわそわしてたんでしょ」云うてワテの目覗き込んだ。「その顔、図星を指されたねぇ、でしょ」
「図星も梅干もないわ。別に云いたくないならそれでも構わん」
「素直じゃないなぁ。ゴーコンでどうしていたか知りたいくせに」
「ウ~、ワンワン」
「猫のくせに無理しちゃって。気になってるのに」
「無理しとらんわ!それに猫やないし」
「気になってるんだから、聞いてみ」
「気にはなっとる。当たり前やろ」と彼女を睨んだ。
そしたら、満面の笑み湛えて「彼氏~だもんねぇ。好きなんでしょ、彼氏~って響き」云いますねん。
「余計な話は云わんでええ」
「この前酔っぱらって云ってたでしょ、乙女に」
「乙女って誰や?」と、ワテは辺り見回す素振りしたわ。
Eみさんは自分を指差して、「響きがいいって、もう一度云わせたでしょ。それから、乙女に云ってもらえて嬉しい、って云ったのS吉だからねぇ」
「そやったかもしらん。それはええから、どないな状況やったんか包み隠さず話してみたまえ」と、真面目な面持ちで云うた。
「その前にS吉のお土産飲もうかぁ」
「あれは明日の為に持って来たもんや。由緒あるシャトーのワインで、メドック格付け2級なんやでえ」と云うや、「何級から何級迄あるの?」と質問しよるやないか。
「1級が最上で5級迄あるんや」
「ふぅん~、二番目かぁ」
「二番目ちゅうても大したもんなんやでえ。1級には「シャトー・ラトゥール」や「シャトー・オー・ブリオン」や「シャトー・マルゴー」など超有名なんしか無いんやから」
「次は「シャトー・マルゴー」飲みたいなぁ」
「あのねえ、それ幾ら位するか知っとるんかいな?」
「存じ上げています」とビジネス口調で云うたEみさんは、続けて「だから、飲んでみたいの、最上級品。S吉とふたりだけで飲みたいの」と、いつもの口調に戻った。
「そうしたいのは山々やけど、会社員のワテが金持ちやないってのは知っとるやろ。ワテの給料からすれば、持って来た「シャトー・モンローズ」かて分不相応な値段やでえ。けど、誕生日迎えるEみの為に奮発しましたんや」
「じゃぁ、奮発した味をたしかめようょ」
「今から飲んでしまおうと云うんかい。ほな、明日はどないすんねん。半分残しとくんか?」
「ワインはお店で飲めばいいょ。今日は美味しいワインでバースディ・イブしてょ、ね」云うて、椅子から立ち上がり、「冷蔵庫に入ってる?」と尋ねた。
「Eみも暫く冷蔵庫に入れときたい気分や」
「心が冷えてるねぇ」と云うや、返事確認もせずにワテの持参したワインを冷蔵庫から出し、ワイングラスにオープナーも用意し、飲むつもりしとるやないか。
「Eみが長~く不在しとる間、冷蔵庫に入っとたんやから、出して30分は待たなあかん」もうそう云うのが精一杯なワテに、「懐に入れて温めてょ」とEみさんは「シャトー・モンローズ」を顎動かして指し示した。
「ワテは木下藤吉郎やない」
「太閤秀吉になれないょ。最上級品飲めるように努力しないとねぇ」
「ワテ、天下とれなくともええ」