『アイ・リメンバー・ユー』 | 温泉と下町散歩と酒と読書のJAZZな平生

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人生の事をしみじみ噛み締め出す歳は人それぞれやろが、ワテもそないな歳になったんで記し始めました。過去を顧みると未来が覗けます。
基本、前段が日記で後段に考えを綴っとるんで、後段を読まれ何かしらの“発見”があれば嬉しゅうございます。

Eみさんの夢見とった秋晴れの今朝は8時に起きたが、体調ええ。

風呂に小一時間浸っとってフト思うた。なぜに昭和の時代って軍学が発達せんかったんやろ?
朝食に山形庄内産つや姫でご飯炊き、くめ納豆、海苔で二膳。デザートは青森産りんご。
カーリン・クローグ&デキスター・ゴードンのアルバム「ブルース・アンド・バラード」をレコードで聴いた。
暖かいので散歩に出、上野公園に行ったら、「伊賀上野NINJAフェスタin上野恩賜公園2014」ちゅうのやっとったが、ここ相応しいでえ、伊勢伊賀を領有した藤堂高虎の墓が上野動物園内にあるしな。
ブース見て回っとったら正午近くなり急いで「ビストロ シャノアール」へ向かった。
食後、谷中歩いとると無料で入れるちゅうポスター見たんで、初めて竜泉の樋口一葉記念館へと足伸ばして行ってみた。森鴎外が激賞した「たけくらべ」を読まなあかんと思うた。
帰宅後はラジオで大相撲聞いとった。白鵬は鶴竜を退け、大横綱・大鵬に並ぶ歴代最多32回目の幕内優勝を決めた。大したもんや。
夕食は土鍋を出し、神奈川産大根、長野産ぶなしめじ入れた湯豆腐。デザートはプリン。
トマトジュースを飲みながら友人達にへメールしたんやが、H世っちへはこうや。
[H世っちへ  本日はお誕生日おめでとさん。今年も股お前様が生まれたお蔭で多くの日本人は一日ゆっくり休んどる。
今頃は騒がしい者共に旨い台湾料理食いながら祝ってもろとるやろ。
ワテ、今日のランチは千駄木へび道にある「ビストロ シャノアール」で、豚肩ロース肉、キャベツ、じゃが芋、ごぼうなど入ったスープ煮のポテ食うたが旨かったでえ。追加で注文した黒糖使ったティラミスも旨かったわ。
ところてん。Nっぺは大丈夫やろか?突発性難聴はめまいあるようやから、無理させんようにしてな。死人も出る粗悪な酒出す中国共産党員共和国の如き事無いから台湾は安心ではあるが、Nっぺに酒飲ましたらあきまへんでえ。呑み助Nっぺやから羽目外さんか心配なんや。ソ連と、この旅では、Nっぺの左耳になってやってや。頼んだでえ。
ほな、存分に楽しんで来てや。
そうや、お江戸歩く会、首長くして楽しみに待っとるで
え。]
ボルドーワインを開栓し飲みながら、アルバム「ブルース・アンド・バラード」をまた聴いた。気が付いたら一壜空にしとったわ。
今酔い心地で記しとるんや。


朝食の食器片付け終えたEみさん、ワテがウォークマンでJAZZ聴いとると、シャツの袖を引っ張り「S吉さん我慢強ですね」と、改まった口調で云うんや。
ワテ、片耳のイヤホーン外し、「何が?」と尋ねた。
「JAZZでしょ、聴いてるの」
「そうや」
「ずっと難しい音楽聴いてられるんだもん、我慢強いです」
「そうやあらへん、楽しいんや。Eみちゃんがチョコレートを食べとる時と同じなんや」
「そうかぁ、じゃぁ苦いチョコレートだねぇ」
「苦くないがな。JAZZ聴いとるとストレス取れて体にええんや」
「良薬口に苦し、みたいな?」
「その譬え、ズレとるけど」飛躍し過ぎな譬えに苦笑した。
「S吉さんの体には合ってるんだぁ。漢方薬みたいなもんなんだねぇ」
{JAZZは苦いとしか思えんようやな}と思い、「お前様も聴き慣れれば美味しい音楽やと思うでえ。一緒に聴く?」と云うてみた。
彼女は額に手を触れて云うた。「歌が無いJAZZ聴くと、頭痛くなるょ」
「今聴いとるのナット・キング・コールやから丁度ええ」云うて、外したイヤホーンをティシュで拭きEみさんに差し出した。
Eみさんは聴き終えると、「綺麗な歌だねぇ」感心したようにそう云うた。
「そやろ」ワテ胸張ったがな。
「これもJAZZなの?」
「勿論や。『アイ・リメンバー・ユー』って曲や、素敵やろ」
「うん」と頷いてからEみさん、「私はあなたを忘れないかぁ、忘れたくとも忘れられない人も居るよね」
「そやな、辛い恋もあるわな」
「そうじゃなくてぇ、S吉さんがよく云う戯けた輩だょ」
{なんやそっちかい}と思い、「今はそっちの奴は忘れて次の曲も聴いとって」
「駄目だぁ~」と云うて屈託なく笑い、「戯けた輩を思い出して頭に血這い上って来ちゃった~」云うて、耳のイヤホーン外すんですわ。
ワテ、力抜けたでえ。EみさんにJAZZの楽しさを分かってもらうのまだ先のようや。

『アイ・リメンバー・ユー』は、ヴィクター・シャーツィンガーの作曲、ジョニー・マーサーが作詞や。

Was it in Tahiti?
Were we on the Nile?
Long, long ago, say an hour or so
I recall that I saw your smile

I remember you
You're the one who made
My dreams come true
A few kisses ago

I remember you
You're the one who said
"I love you, too, I do"
Didn't you know?

I remember too
A distant bell
And stars that fell like rain
Out of the blue

When my life is through
And the angels ask me to recall
The thrill of them all
Then I shall tell them
I remember you

まだ悔いもある。
己の不甲斐無さにわだかまりもある。
思い出になってしもたけど、Eみさんとの事はほんまええ 思い出で、ごっつう感謝しとる。
I Remember You.