9,Now's the time

ついこないだ BBCのGiles Petersonの人気ラジオ番組"World Wide"でもかかっていたようです。とてもアレンジ的にはシンプルなんですが実は音楽的には色々とチャレンジしている曲だったりします。歌っているのはイギリスの歌手Tommy Blaize。まだそこまで有名ではないので知っている人は特に日本ではほぼいないと思いますが、本国イギリスでは様々なアーティストのレコーディングやセッションに参加している実力派。僕もTommyの声は一目惚れならぬ一聴き惚れでした。

音楽的にチャレンジしたと言いましたが、どんなとこが?と思うくらいこの曲はシンプル。ちなみにここで言うチャレンジと言うのはあくまで主観的な意見です。どんな事かと言いますと、いわゆる日本の曲で言う”サビ”にあたる部分のメロディとバックのコード進行と言う箇所が実は非常に不思議なハーモニーになっているのです。例えばAというコードには絶対合わない様な音がメロディでは歌われていたりします。Tommyの声を聞いてとても彼の声のレンジが広いなと思ったのと声に倍音成分もとても多い様に感じたのでこれは難しい響きもクリア出来るかも!?と思った訳です。細いつまった感じのする声ではなかなか出来ないかもしれません。音が外れている様に聞こえてしまうからです。とまあ、なんとなくえらそうな講釈をしてしまいましたが、、良い声だねTommyって事です(笑)。海外の歌手にはこういった人達が多い様に感じます。こんな人達が無名でゴロゴロといるのかなと思うとワクワクしますね。Digしないとです!

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10,Dare

最近ミュージシャンの間では”だれ”と呼ばれてしまっている曲です(苦笑)。違います"デアー”です。この曲を歌ってくれているのはもうすっかりおなじみの有坂美香。そして既にLiveでは何度も登場していますが正式にjazztronikのレコーディングに参加するのはこの曲が初めてのEliana。彼女は昨年ヨーロッパツアーも共にしました。そんなパワフルなVocalist2人にdrum'n'bassを歌ってもらいました。そしてこの曲にはもう1人参加してくれているのです。僕の大学の後輩でdrum'n'bass界では海外で大活躍のMAKOTO。彼にビートを作ってもらいました。勘の良い人はビートの質感が他の曲と少し違うのに気がついたかもしれませんね。

意外かもしれませんが、元々僕はdrum'n'bassがすごく好き。大学生の頃にはそんな曲も沢山作っていました。その頃ちょうど出来たシーンだったというのもあるかもしれませんね。言ってみると青春のようなそんな感じなのです。ちなみにジャズトロのLiveではdrum'n'bassアレンジがちょいちょい顔を出しますね。アレね、大変なんだけど楽しいんです(笑)。なのでそんなアレンジになった時は”あ~、楽しいだねキミ達”って温かく見守って下さい。踊るのなかなか大変だしね。ちなみにこの曲は元からdrum'n'bassなのでアレンジするもなにも、drum'n'bassでやります!この曲のLiveヴァージョンもかなり格好良いですよ!!

しかしいつも思うけど美香ちゃんの作り上げるコーラスというのは本当に素敵。積み上げる声のライン、和声が独特。これはもう完全に有坂美香印ですね。

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11,守破離

ピアノがメインのインスト曲。LEXUSのCT200hという車種の発表に合わせて作った曲です。アルバムに収録するにあたってだいぶアレンジし直して変わりましたね。

この”守破離”という言葉ですが、武道等で使われたりする言葉です。“守”というのは、自分の師から学んだ事をしっかり守りそして修行し身につけると言う事。"破”は、今まで学んだ事から一歩進み他のものも取り込み、自分の守って来た形のみにこだわらずそれを破り心と技を発展させていくという事。”離”は、“守””破”といった過程を経て自らの形、新機軸を築き独自の新しいものを生み出してくという事。
ちょっと大雑把に書いてしまいましたが詳しく知りたい方は検索してみると沢山出てくると思いますので調べてみて下さい。

この曲を作り始めた頃はあまりこの言葉は意識しなかったのですが、作業後半で少し意識し始めたかもしれません。この曲に限らずですがこの言葉は常に心に止めている言葉です。武道で使われる言葉ですがモノ作りの基本の言葉でもあるような気がしてならないからです。僕がどんな物事でも基本がしっかりしている物事が好きな人間だからというのもあるかもしれませんね。ただ自分が好きな音楽、芸術全般、建築、ファッション、文学、何でもですが、そこには修行を終えた人物の存在が必ずあります。PCが発達してセンスの良い人ならある程度のものが簡単に作れてしまう時代、それが決して悪いと言う事ではありません。でも、だからこそこういう精神を僕は大切にしていきたいなと思っています。


12,Resolver

ミニマルピアノダンスミュージックとでも言うのでしょうか。ネーミング長いですねちょっと(笑)
“解決者”という意味のタイトル。周りにの人達にはよく知られている事ですが基本的に僕は曲のタイトルをつけるのがとても苦手なんです。言ってしまうと作品番号1、作品番号2、と言ったタイトルでも良いのでは?と思ってしまう事もあるくらいなんです。こんな意味深なタイトルをつけるとさぞかしたいそうな理由があるんでないの?と思われてしまいそうですが、結論から言いますと、ほぼないです、すいません(苦笑)。。

音楽的な方向からつけたタイトルですね。守破離から繋がりしばらく混沌とした状態のピアノが続き、それがある段階になってキレイな響きとなって”解決”する。パッと目の前が開ける。実際音楽用語でも”解決”って使うんです。音楽用語の場合はパッと開けると言うよりかは落ち着くと言った方が近いかもしれません。

この曲をDJでかけたりする場合はlong editしたヴァージョンを僕は使っています。それはコチラで聞けますので興味のある方はぜひ!!!!!