今日はブリルハートの最も初期のモデル、デザインド バイ ブリルハートのハードラバー、アルト用を紹介します!
ブリルハートマウスピースの歴史は1939年からスタートしますが、最初にリリースされたマウスピースがこちらのデザインド バイ ブリルハートのモデルになります。
デザインド バイ ブリルハートモデルは1939年から1942年まで製造されていました。
1939年の最初のモデルは材質がハードラバーの物のみ作っていたようですが、1940年からはブリルハートでおなじみの白いプラスチックのトナリンタイプ、黒いプラスチックのエボリンタイプも登場します。
今回の物はシリアルが2千番台で、初期の物で1939年のものとわかります。
この頃はニューヨークのグレートネックに工場があったのでシャンクにグレートネックの刻印があります。
またテーブルから見て右側面にシリアルが刻印されており、フォントはかなり小さいものです。
実際吹いてみると、最初に感じるのはあまり抵抗感が無いという事です。
もう少し後の時代のブリルハートと比べると、息の圧力をかけていってある程度強くなった時にパチンとなるような印象ではなく、最初の方でするっと息が抜けていくような印象です。
ギンギンした成分はあまり感じなくて個人的にはクラリネットに少し近い?ように感じます。
中の構造を見てみるとかなり容積が大きいことがわかります。
この頃のマウスピースは中の容積が大きなマウスピースが主流で、とても響きが大きいのが特徴だと思うのですが、もう少し後の時代のブリルハートと比べても明らかに容積が大きいです。
こういう古いマウスピースを見ていると、この頃のサックスの音のイメージって柔らかくってゴリゴリしていない、ピュアな響きのイメージだったのだろうなと感じますね。