今日はサックスのレゾネーターが無いタンポ、リベットパッドについて紹介していきます!

 

 

 サックスのタンポの真ん中にには通常レゾネーターというパーツが付いており、音の反射、共振等を目的にしているのですが、レゾネーターが無いリベットパッドというものもあります。

大昔のサックスはこういったタンポが使われていたようです。

 

 さらに昔は中心のリベットすらなかったようです。

恐らく大昔のサックスはクラリネットの延長のようなイメージで、タンポも同じようにパッドのないものが使われていたんですかね。

 

 ただ、リベットも無いタンポは長く使用して、水分の吸湿と乾燥を繰り返すうちにタンポの中心が膨らんできてしまうという事が起きたらしく、そのためリベットを打ち込んでそれを防止したという話を聞いたことがあります。

 

 今回もコーンの10m、シルバープレートのタンポを全部このリベットパッドに交換して、吹奏感を試してみました!

 

 

 レゾネーターが無いため音は非常に柔らかめです。

また、タンポで高い周波数の成分が吸われるのか、キラキラした成分は非常に少なめです。

よって音を立てようと思ってもあまり立たないという印象です。

 また、息の圧力を増していったときの音色の変化は少なめで、あまり変化しない代わりに安定感はある印象です。

 

 予想通り、キラキラした成分は少なく、派手さは無いですが中低音の音の密度が非所に濃く、柔らかな音色が特徴です。

 

 よって良く響く部屋で室内楽なんかをやる方にはとても合いそうですね。

 

 これは個人的な感想ですが、20年ほど前に大昔のコーンのソプラノサックスを吹いたことがあるのですが、その楽器にはおそらくオリジナルであろうレゾネーター無しのボロボロのパッドが付いていました。

 吹いてみるとその音の暖かさと密度に感動したことがあります。

あまりに感動して即購入した後、新品のプラスチックレゾネーターのパッドに交換してもらったところ、全く吹き心地が変わってしまい、密度も暖かさも全く感じない楽器になってしまったことがあります。

 

 今思えばその楽器の素晴らしさはレゾネーター無しのタンポにあって、長年水分を吸ったり乾燥したりしてタンポの表面が変化した結果得られたものだったのかもしれません。

 

それまではなかなか待てないかなぁ…。