今日はブリルハート、ハードラバー、アルト、5*を紹介します!
有名なビンテージマウスピースであるブリルハートの数あるモデルの中でも現在、特に高額で取引されているのがこのハードラバーではないでしょうか?
テナーではZoot Simsがセルマーのシガーカッターと組み合わせて使用していましたがアルトで使っていた方はあまり聞きませんね。
テナーではかなり有名で、非常に良いラバーを使っており、高名なマウスピース製作者のTheo Wanneさんのホームページによれば、あのオットーリンクスラントと比べても勝るとも劣らないという事だそうです。
では今回はアルトのハードラバーを見てみましょう。
シャンク横についているシリアルナンバーは12万台です。
また、開きは5*となっています。
ブリルハートにしては広いですね。
ブリルハートハードラバーは1953年までは開きは4番までしか製造していなかったようです。
よってこのマウスピースは開きからもシリアルからも1954年以降、カリフォルニアのカールスバッドで作られたものということです。
実際吹いてみるととても密度のある音という印象です。
個人的な感想ですが、なんというかセルマーのソロイストの密度にすこし似ている?ような気もしますし、ヤナギサワのラバーをもう少し軽くした?ような感じもします。
ブリルハートの代表的なモデルであるトナリンやエボリンが素材にプラスチックを使っているので軽くてメローな印象なのに対し、ハードラバーを使っていることで音に密度が得られて、代わりにメーローさが少し引っ込んだような感じといえるでしょうか。
セルマーともメイヤーとも違いなかなか面白い性格を持っていますね。
個人的にはクラシックのサックス奏者が使っても面白いんじゃないか思います。
ちなみに1953年、ニューヨークで作られていた頃アルトのハードラバーモデルは16ドルだったそうです。
調べてみると今の価値で大体2万円くらいだったんですね。
仕方ないことですが現在はプレミアがついて6~8万円くらいで取引されており、それだけ貴重なものなんですね…。