今日はかなり古い時代の、セルマー、ソプラノサックス用ラバーマウスピースを紹介します!
セルマーのマウスピースは1885年から製造されていました。
有名なセルマーのビンテージと言えばソロイストのショートシャンクあたりでしょうか。
今回初回するものは外観はかなりソロイストショートシャンクっぽいですがどうでしょうか?
テーブルにはSoloistの文字は無く、楕円形の丸の中に開きを表すDの文字が刻印されています。
また、ビンテージのソロイストは通常、中の形が楕円形なのに対し
円形のチャンバーが見られます。
よって、このマウスピースはソロイストショートシャンクではなくそれ以前のモデル、おそらくエアーフローと呼ばれるものでしょうか。
エアーフローモデルは1926年から作られていたモデルで、当初はシャンクにメタルリングがあったりセルマーの刻印がされているメダルが付いていたりかなり派手な外見だったようですが、その後段々と簡素化されてソロイストのデザインに変化していったようです。
という事でデザインと中の構造から判断するに、1950年~1955年あたりのショートシャンク直前に作られた、クラシックモデルだと思われます。
一応エアーフローモデルという事になるんでしょうかね?
吹いた感じはとても柔らかく素朴な音色で、非常に軽快な吹き心地です。
重厚さや音量などはソロイスト以降の物や今のマウスピースに一歩譲りますが、少し軽めで非常に軽快な吹き心地はなかなか他に見られない特徴ですね。
当時クラシックのサックス奏者に非常に人気があったといいますが、なるほど納得です!