今回はコーン、10m、テナーサックス、シルバープレートの紹介です。
 
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  コーンの10mと言えばやはりDexter gordonでしょう。
というより40年代辺りのジャズミュージシャンはほとんどの人がこのmモデルを使っていたのではないでしょうか。
 
 いわゆるNaked Ladyと呼ばれるモデルです。
 
 今回の物は、シリアルが31万台ですので1945年に作られたものと思われます。
セルマーだとスーパーバランスドアクションの頃ですね。
その操作性の良さから段々と人気が、コーンからセルマーに移っていく頃ですね。
 
 コーンと言えば、トーンホールをフルートのように、くるっと丸く仕上げるカーリングトーンホールが有名ですがこちらもその仕様になっています。
シリアルが325000台くらいからカーリングトーンホールが無くなるので、最もコーンらしい特徴を持っている最後の辺りになります。
 
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 また、今回の物は10mでは珍しく、サテンシルバープレートの個体です。
一つ前のモデルであるNew Wonder Ⅱでは非常に多くみられる仕様ですが10mに移行してからはラッカーのモデルが主流のように思います。
 
 実際に吹いてみるとやはりアメリカンビンテージ、柔らかいが抜けの良い芯のある音です。
前に紹介したConn 30mと比べると、キーシステムがよりシンプルであり、重量が軽い為、音はより軽やかです。
よって音量はそんなに大きくはありませんが、よりボワッとした音色が得られます。
 
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  昔の楽器によくあるのですが、この楽器のように管体はシルバープレートでベルの中だけゴールドプレートというものを時々見かけます。
 
 低音にもう少し重さを持たせる為そのような仕様の物がはやったのかな?と想像したりもします。あるいはただかっこよかったからかもしれませんが。
 
 この楽器が作られた1945年と言えば第二次世界大戦の終わった年ですね。
この楽器を作った人は、まさか70年以上たって日本人が使うことになるとは思ってもみなかったでしょうね。
 

 

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