今回はアメセル、マークⅥ、テナー、22万台の紹介です。

一番有名なビンテージサックス、セルマー、マークⅥは1970年代中頃まで製造されました。
シリアルは23万台辺りまでで、その後マークⅦにモデルが切り替わります。
今回の楽器は22万台ですのでマークⅦに切り替わる直前の1974年の後期マークⅥと思われます。
彫刻の形状からアメリカで製造されたいわゆるアメセルですね。
初期と後期のマークⅥはかなりキャラクターが違います。
後期になるほど音量は増し、音の立ち上がりや、音が開くのが早くなります。
一般的に初期の楽器の方が人気がありますが、今回の後期マークⅥはどうでしょうか?



音色は初期中期マークⅥのような渋い音ではなく、とてもふくよかな音です。
かなりラッカーがはがれているため音がとてもオープンで気持ちが良いですね。
ネックはオリジナルではないようです(もちろんⅥのネックですが)。
後期マークⅥらしく非常に音量があります。
音の立ち上がりも早く、楽器の性能面で考えればとても良い楽器だと思います。
マークⅦに切り替わる直前という事で、少しマークⅦ的なキャラも感じます。
50年代あの音を追求するならやはり初期かなと思いますが、このあたりの楽器も非常に良くバランスが取れており、ジャンルを選ばずに活躍しそうですね。
なにより吹いていてとても楽しい楽器だなと思います。
ジャズトリガースクール