全音のアドリブ練習の大切さ | 池袋のジャズピアノレッスン

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こんにちは。ジャズピアノ講師のヨッシー佐藤です。

先日トルネード出版から発売になりました電子書籍「アドリブアイディア帳vol.1」ですが、感謝なことにたくさんのお申し込みをいただいております。

そこで、今回は、アドリブアイディア帳vol.1の冒頭でご紹介している全音符のアドリブの重要性についてご紹介してみたいと思います。

まず、この全音符のアドリブ練習ですが、プロが最も基本とするトレーニング方法になります。

以前、あるミュージシャンの方のレコーディングに参加したときのことです。

アメリカの某有名音楽大学を主席で卒業され、某有名ゲーム音楽の制作をされているサックス奏者の方です。

その方は、レコーディング前のリハーサルで、ずっと四分音符のアドリブを行っていました。

曲は、7拍子の難しい曲です。

難しければ難しいほど、シンプルな全音符で、メロディーを作るイメージトレーニングをされていました。

もちろんレコーディングでは、複雑なフレーズを演奏されていましたが、どんなに複雑なフレーズを弾くにしても、全音符のシンプルなフレーズという原点に戻れるということです。

さて、全音符のフレーズ練習の効果は他にもあります。

例えば、Dドリアンスケールでのアドリブをするときに、例えばバックのコードが「Dm7」と「G7」とでは、同じ音を弾いたとしても役割が異なってきます。

例えば、基本となる「レ」の音を弾いたとしても、Dm7にとっては主音、G7にとては「5度」の音になります。

次に「ミ」の音を弾いても、Dm7にとっては「9th」というテンションの音になり、G7にとっては「13th」というテンションの音になります。

つまり、同じ音を鳴らしてもコードによって音の響きが異なってきます。

また、コードがDm7一発だったとしても、Dドリアンスケール上の1つ1つの音の響きが変わってきます。

つまり、「レ、ファ、ラ、ド」というコードトーン(コードの構成音)なのか、「ミ、ソ、シ」というテンションの音なのか?という違いが生まれます。

スケール上の音をたくさん弾くにしても、こうした役割、響きの違いを意識したフレーズつくりなのか?そうでないのか?とでは、出来上がったフレーズの出来も異なってきます。

例えば、3小節フレーズを、「コードトーン」→「テンション」→「コードトーン」と弾けば、フレーズの中に「安定」→「緊張」→「安定」という動きをつくることができます。

また、「テンション」→「テンション」→「コードトーン」であれば、「緊張」→「緊張」→「安定」という、さらにフレーズをスリリングにすることもできます。

こうした音の使い分けは、やはり、自分のフレーズを「聴く習慣」が肝心です。

このように、全音のアドリブ練習は、音をたくさん弾かないかわりに、1音1音の響きを、しっかり聴き分けるトレーニングなります。

じつは、複雑なアドリブフレーズは、こうした「緊張」と「安定」を、意図的に使い分けることで生み出されています。

ただ、やみくもに練習をしても、それっぽいフレーズにならないのは、こうした基礎がおろそかになっている場合がほとんどです。

ところで、「聴く習慣」は、フレーズの終わりの音についても重要になります。

フレーズの終わりの音を弾いた直後に、自分がつくったフレーズが、どのような残り香がしたのか?を感じる体験も重要です。

フレーズを弾き終わった後に、スッキリした残り香を感じるのか?

それとも、何となくスッキリしない終わり方という印象を持ったのか?

スッキリしないのは、なぜか?

スッキリするためには、何の音を選べばいいのか?

逆に、次のフレーズにつなげるために、わざとスッキリさせずにフレーズを終わらせるのか?

など、フレーズを一呼吸おいている間に、自分は弾いたフレーズを振り返り、さらに次のフレーズの準備をするトレーニングも重要です。

まだまだご紹介したい内容はたくさんあるのですが、長くなってしまいますので、今回はここまでとさせていただきます。

アドリブアイディア帳にご興味のある方は、こちらをご覧くださいませ。