こんにちは。ジャズピアノ講師のヨッシー佐藤です。
今回は、ジャズのアドリブに欠かせないスケールの学習方法についてご紹介していきたいと思います。
スケール(音階)の学び方には、ステップがあります。
大切なことは、音階の学び方の最終地点を理解して、今自分がどこにいるのかを客観的に把握することです。
残念なことに、最終地点を明確にしないまま、途中まで学習をして、学習が終わったと勘違いする人が多いです。
そこで、今回は「音階を覚えること」から、「音階を使いこなすこと」までのステップについて簡単にご紹介していきたいと思います。
この方法は、僕がお金をいただいて演奏するようになったプロセスになります。
1.音階の構成音を覚える
誰もが最初に通る道が、音階の構成音を覚えることです。
音階の構成音を覚えるということは、1オクターブの12音の中で、弾く音と弾かない音を、明確に区別するという意味です。
ジャズピアノ初心者の方が、最初陥りがちなのが、この区別を曖昧にしてしまうことです。
そういったアドリブソロは、プロが聞くと一発で分かります。
なぜなら、弾く音と弾かない音の明確な区別ができていないため、アドリブソロが、すっきり聞こえなくなるからです。
スケール以外の音を弾きたくなる誘惑は分かりますが、初心者の方は、最初はスケールの音だけを使って、練習をするようにしましょう。
2.音階の構成音が、コード進行のそれぞれのコードに対して、どのような意味を持つのか?を実体験していく
ジャズピアノ初心者の方にお勧めなのが、ペンタトニックスケール、そしてペンタトニックスケールにブルーノートの音を足したブルーススケールです。
ある程度スケールの音が体に馴染んでした後に行うのが、スケールを様々なコード進行の中で試してみる練習です。
YouTubeの動画でもアップしておりますが、ジャズのスタンダード曲の中には、ブルーススケール1発でアドリブソロができる曲があります。
それぞれの曲は、もちろんコード進行が異なります。
異なるコード進行、様々なコード進行の中で、1つの音階をアドリブすることで、音階と各コードとの「つながり」、スケールの1音1音と各コードのつながり、また役割が見えてくるようになります。
この段階で必要なのは、「数をこなすこと」です。
僕は中学生の時に、ペンタトニックスケールと出会いましたが、それ以来、いまだにペンタトニックスケールを、色々な曲に試し続けています。
中学生からと言うと、すでに30年以上の付き合いにありますが、それでも、毎回新しい発見、新しい表現方法、今まで思いつかなかったアドリブソロが生まれます。
つまり、音階をひとつ覚えたからOKではなく、様々な状況で使い試しながら、試行錯誤を繰り返していくことが大切になります。
先ほどの様々な状況の中で、音階を使い試してみることに関連しますが、他のミュージシャンたちの使いこなし方を研究することも有益です。
というのも、他のミュージシャンたちも例外なく、様々な状況の中で1つの音階を使い試してきているからです。
例えば、セッションなどでブルースが演奏されている時に、他の人はどのような歌いまわしをしているのか?どのようなフレーズを生み出しているのか?を注意して聞いてみるのです。
もちろん、YouTubeなどで、プロのアーティストのアドリブソロを研究してもいいです。
ここで大切なのが、「常に他の人の演奏にアンテナをはっておく」が、習慣化されていることです。
僕もセッションで、自分が演奏していないときにアドリブ初心者の人たちが、どのような目をしているか?をチェックしています。
中には、自分には関係ないや~と、眠そうな目をしている人もいます。
とても勿体無いです。
たくさんのヒントが転がっているのに、それを活用しないのは本当に勿体無いです。
4.自分独自の音階の使いこなし方を開発する
例えば、ブルースの父と呼ばれるBBKingのギターソロは、知っている人が聴くと、一発でBBKingが弾いていることが分かります。
それは、同じブルーススケール弾いていたとしても、彼の演奏には「BBKing節」があるからです。
また、ペンタトニックスケールをモードに応用したマッコイタイナーは、やはりマッコイ節というのがあって、よくジャズピアニストにマネされています。
また、ジョージベンソンのアドリブソロは、一発でジョージベンソンだね!と多くのミュージシャンが気づきます。
このように、音階を自分のものにし、フレーズや音色、ソロの展開の仕方など、さらに自分らしさを追及していくと、オンリーワンのアドリブソロができるようになります。
さて、ここまで「1つの音階を学ぶこと」について、ざっとご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
「ペンタトニックスケールやブルーススケールを覚えましょう!」という言葉の背後には、これだけの意味があるのです。
色々な方が同じようなことを言いますが、大事なのは言っている本人が、「自分独自の音階の使いこなし方を開発する」を実践しているかどうかになります。