さすらいギターin LA

さすらいギターin LA

LA在住ギタリスト・森孝人の音楽あれやこれやブログ

日本でもある程度はそうだと思いますが、ここは広いアメリカ。

僕が仕事に呼ばれるようなアーティスト達もアメリカ国内だけでも相当な移動をして興行しています。

 

主に飛行機での移動が使われますが、これが結構時間を取られる移動なんですね。

 

 

例えばLAからラスベガスは、LAXの混雑を考えると出発時刻の1時間半前にはついていたいところ。

飛行時間は1時間弱ですが、到着してから空港を出るのにも時間はかかります。

ここからウーバーやタクシーでホテルやベニューに行くわけです。結局家を出てから目的地に着くには4時間半〜5時間くらい。

車で行ってもそんな変わらないですね。ベガスくらいの距離だと。

そのほかにも荷物の持ち運びや、身体検査、楽器持ってる人はオーバーヘッドビンのスペース確保などの煩雑さあります。

 

さらに、ここ最近のトランプ政権下のアメリカでは便の遅延やキャンセルが頻繁に起こるので、空港のゲートで10時間待つなんてこともあります。

(僕はここ2年で2度10時間以上の遅延がありました)

 

ギグ当日の移動の場合に遅延が起こると相当なストレスがかかります。アーティストとの連絡はもちろん、ホテルによる時間もなくなり直接会場入りして、休む間もなく演奏なんてことも。

元々の便は朝7時くらいのことが多いので、睡眠時間2時間で朝4時起床、エアポートで10時間ギターやペダル担いで時間潰し。

そのあとで顔洗うまもなく仕事ですから。

でも見にくるお客さんにはそんなこと関係ないですからね。

ようやくその日の深夜にホテルにチェックインして、翌朝5時とかのロビーコールまで仮眠です。

 

なので、僕が学んだのは、「食べれる時に食べる、寝れる時に寝る」ですね。

旅程表に会場で食事とか書いてあっても、時間がないかもしれないし、演奏後は片付けられてるかもしれないし、その頃には街のレストランも閉まってて、ホテルの売店で売ってるポテチしか食べられないかもしれない。

もちろんスムーズに行って楽にこなせることもありますが。

 

あとは東海岸と西海岸で時差が3時間もあるので、特に東へ向かうときは時間を失って、身体が疲れやすいですね。

 

大抵のアーティストはリハーサルもしないので、予習時間も結構取られます。大概、ギグの前日にいろんな曲中のチェックポイントがテキストで送られてきますので、移動中に確認したりね。

もっと前に送ってくれりゃ良いんですけどね。

 

こういうのの繰り返しになるんですが、そんな中でもいつも感じよく冗談も言えて、仕事はきっちりこなして、遅刻もしないような人が結局残ってますね。

 

ツアーして仕事する人は、例えばメジャーリーガーとかでもそうですけど、見えない労力も結構多い中で100%の力を出さないと評価が下がるので、ストレスも大きいと思います。

 

そんなアメリカのミュージシャンの裏事情でした。