事の始まりは2024年、好きな男に振られたこと。

やっとの思いで聞き出した理由は「向上心がないところが嫌」。

学生の頃は向上心とかはあったはずだけれど、高校卒業後すっかり埋もれてしまっていた。

やりたい事は沢山あるのに、どれも全く始められていない。

いつの間にか人の目に映る自分は「何の取り柄も目標もない女」になっていたのが、酷く悔しいと思えた日だった。

 

そもそもどこから手を付けていけばいいのか、自分はシンプルに考えてみた。

「やってみたいのにやっていない事は何か」

その全てが真面目な内容ではなかったものの、片っ端からやってみるようになった。

中でも、「寮生活で大学に通いたい」というのは一つの大きな夢だった。

行きたいのに行けなかった理由は単純なもので、学費と家賃の両方を払えるかが心配。

いくら心配しても答えは出ぬまま、いつも時間だけが無駄になっていった。だから今回は、

「人生結局どうにかなる!」とだけ信じて、とりあえず始めることにした。

 

実家を出て大学を始めてから、今の時点まで大体一年。正直カオスだった。

わかった事は一つ、金がない情けなさ。己の致命的な経済力は、散財癖による身から出た錆である。そこがまた尚更情けない。

成長する余地はまだ無限、人生はまだ見えぬ可能性で溢れている。

とにかく疑わず「どうにかなる!」と呪文のように唱えながら突き進んでいく。

もう二度と同じ理由で男に振られるものか!