親友のジェニーと大学のハロウィンパーティーに行った。

 

3時間ほどかけてチェーンソーマンのキャラをコスプレし、1時間運転して行ったがついた頃にはパーティーは40分弱で終わり、それもそれほど面白くもなかった。けれど、好きな男に「終わったら会いに来ていいよ」って言われていたから、他はどうでもよかった。

ジェニーを連れてそこへ向かったのが午前1時程。それから午前5時、好きな男の家で友達がビデオゲームをしてる間、ブログを書くという、そんな奇妙な状況に変わり果てていた。

 

半年ぶりに会った好きな男のトイレのゴミ箱には、タンポンとメイク用のウェットティッシュが複数入っていて、トイレから戻ってはどう振舞えばいいのか分からず、ブログを書き始めた。その奇妙な姿に「どれくらい飲んだ?」と二人が確認を始める。確かに酔ってはいたが、問題はそんなことじゃない。

 

数週間前には「女ができたかな?」と思うことはあったが、前もそうやって姿を眩ましてはあっさり別れて戻ってきたから、「今回もあっさり終わったのかな?」と思えていた。書き出してみると何だか恥ずかしい立場である。

 

ともかく、乾き切っていないウェットティッシュはそれが大体どれくらい前の物かハッキリ物語っていた。

 

一人で考えると「タンポンじゃなかったのでは」とか「ハロウィンの仮装でメイクを使ったんじゃないか」とか、分かり切ってハズレな解釈をしようとする。

バカバカしいから覚悟して確認すると「まだ付き合ってはいなが好きな人がいる」とのこと。

 

「なんだ思ったより脈ありそうじゃん」なんて言われるかな、そう期待して一人ニヤニヤしていた自分は100%勘違いで、むしろ「全く脈なさそうだね」の言葉が脳内をグルグル駆け巡っていた。

息なんかほぼ出ていない溜息を吐いてはとりあえず考えないようにする。

 

彼には「楽しかった。また何かしよう」と言われたけど、親友には「会うの辞めて前に進みな」と言われた。自分はどうしたいか悩まされる。

二人がまだ付き合っていないなら今粘るべきか、などと思う反面、そんなふうに身を粉にして男を追いかけている自分は惨めである。そんな女になりたかったわけではない。

 

答えが出ない時は答えられる形に考え直してみる。

 

『自分はどんな女になりたいか?』

 

それはカッコイイ女だ。空っぽの冷蔵庫を背景にケチャップを食べては、週末に男のトイレのゴミ箱に手を突っ込んでいるような女ではない。

質の良い服を着て、美味しい料理を食べ、カッコイイ仕事で稼いだお金で欲しいものを何でも買えるようになりたいのだ。

 

それなら今は、会ったこともない女と競うより、一生付き合っていく自分と向き合うべきだ。

 

「彼のために」「彼に好かれるために」などとやっている暇はない。今の自分はそんでなくても課題が多いのだ。

とりあえず、彼のことをどうするかは悩むところからやめた。どっちでも良いのだ。それはもう私の問題ではない。

 

まずはカッコイイ女になろう。