精神疾患:血液で判断 たんぱく質データ判定 大阪市大院
http://mainichi.jp/select/science/news/20090826k0000m040145000c.html
大阪市大大学院医学研究科の関山敦生・客員准教授(43)=心身医学、分子病態学=が兵庫医科大と共同で、うつ病や統合失調症などの精神疾患を判定できる血液中の分子を発見、血液検査に基づく判定法を確立した。 ~中略~ うつ病や統合失調症について3000人近くのデータから疾患の判定式を作成。別の400人の診断に用いた結果、うつ病の正診率は95%、統合失調症は96%に達した。
うーん、これはどうなんだろう。
画期的といえば画期的なんだろうけど。
一言で鬱といっても多様な症状・症例があるわけで、
それらすべてを網羅した判定ができるのだろうか?
仮に「鬱病じゃない」と判定された場合でも
顕著に症状が出てる人は、どう扱われるのだろうか?
明らかに抑鬱の状態にあるのに鬱じゃないと診断されたら、
その患者さんは途轍もない疎外感と無力感を味わうだろう。
「気のせいか、ああ良かった」なんてことには絶対ならない。
ただ、統計学的には信憑性さえあればサンプルは100あれば十分とされ、
それ以上、たとえば1000でも10000でも殆ど誤差は無いという。
そういう意味では今回の正診率も決して無視はできない。
いずれにせよ非常にナーバスな問題なので、
精神医療の現場ではくれぐれも慎重を期して貰いたい。