帝劇閉鎖の煽りを受けて玉突きで追い出されてしまったのか三軒茶屋の昭和女子大学の人見記念講堂での「四月は君の嘘」の初日を観劇してまいりました。私にとっては自宅から比較的行きやすい場所なのですが、これまで都心の劇場に通い慣れていたほとんどの方々にとっては「どこそれ?」ですよね。コンサートなどをよくやっているホールなので音響はとても良いとのことですが、最寄駅からもちょっとあるしな…ブツブツ…と思いながら現地に向かいました。



加えてキャストの方々もオールオーディションということで、来夢くんが一番有名どころ、加藤梨里香さんはコゼットやっていたのでかろうじて名前を聞いたことがあるという感じで他に知っている役者さんは1人もおらず。しかも学校併設の講堂なのにキャパは2,000(!)もあり案の定チケットがだいぶ余っているようで…初日なのに空席もところどころありました😭

 

肝心の内容の感想ですが、一言で言うと「とても良質なミュージカル」でした!ストーリーは原作の内容を綺麗にまとめてあって、らせん階段?のようなセットを使った演出が素敵で、ワイルドホーンさんの曲がすべてキャッチーで「青春!」という感じ。役者さんも皆さん歌が上手で、特に高校生がみんなで踊る場面は本当に楽しかったです。


すごく面白いとか強烈な印象を残す作品ではないのですが、見終わった後「いいものを見たな。私も一日一日大切に生きないとな」とおばさんをも前向きな気持ちにさせてくれる作品でした。世田谷区は中高の学校が本当にたくさんあるので、昭和女子のお嬢さん達だけではなく、あの辺りの学校がこぞって団体で見にいくといいんじゃないかなと思います。席も埋まるし。

 

原作漫画は履修済みで挑みましたが、原作では主人公達中学生なんですよね。さすがにそれは厳しいということなのか高校3年生の設定になっていました。このところ金髪でキラキラビジュアルだった来夢くん、完璧に眼鏡っ子のヒョロヒョロの高校生になって登場したのでびっくりしました。ロナンの時よりかなり細くなってる印象。他の役者さんも皆さんスラっとしていましたが、圧倒的に来夢くんが一番高校生に見えました。


陰キャ高校生の演技も本当に上手で、手を振る時の仕草とか歩き方とか、地味な男子を体現。三毛猫の片山がちょっと近いかな。でも公生は「ええっ」とか「そんな困るよ」とかばっかりでセリフもあんまりないのに、ちゃんと葛藤や自身のなさが伝わってきて、来夢くんは本当に演技が上手だと再確認しました。


加藤梨里香さんも歌演技ともに素晴らしくて、とくに今回のように日常生活を描いているミュージカルでは、突然歌い踊るという非現実的な状況をリアリティを持って観客に見せるためには、歌と踊り以上にやっぱり演技力も絶対に大事だと実感。ミュージカル俳優って本当に大変ですね…

 

セリフは多くない公生ですが、その分心のうちを表現するための歌をたっぷり聞かせてくれました。丁寧に歌い上げる曲が多くて、くる民大満足な内容だと思います。カーテンコールは写真OKで、カシャカシャカシャカシャ!!という連写のカメラ音に驚く来夢くんが面白かったです。例によってあと2回チケットを取っているので楽しみです。

 

6月にホリプロのコンサート(来夢くん含め素晴らしかったです)、7月に「ブラックジャック」を見に行きました。「ブラックジャック」は原作の漫画が大好きで行ったのですが、正直うーん…という感じでした。今月からまたぼちぼちとチケット取ってあるので楽しみです。