緊急事態宣言による自粛期間中にテレビでよく目にした言葉。
その中でも番組のタイトルとして使われた言葉が「おうちごはん」。


そうなんだぁ。人は、「何時(いつ)」「どんな時」でも旨いものを食べることには関心がある証拠です。


一般的な家庭料理で2型糖尿病の食事コントロールができれば何ら問題はないのです。
それができないから、糖質制限が行われるようなったのであります。


とはいえ糖質制限食はただ単に主食を抜いた食事という間違えた情報が蔓延したのも事実です。
これは、いわゆる「雑多な情報に惑わされてはいけない」ということです。


糖質制限ならば糖質制限の専門家の説明に耳を傾けろってことです。
崇高クリック(荒木裕院長/荒木里先生)、京都の高雄病院(江部理事長)、北九州のもりぞの内科(森園院長)。
現代では日本糖尿病学会認定の「糖尿病専門医」と糖尿病専門医と共に仕事をする栄養士。
2005年に糖質制限を導入しはじめた日本糖尿病学会は、2020年の今かなりの変貌を遂げました。


ここで少し過去を振り返ってみましょう。


かつての2型糖尿病の治療はどうだったでしょう?
その原因がカロリー摂取過多にあると考えられていたので、当時の治療はカロリー制限が主流でした。
人間の運動エネルギーたるカロリーを制限してのです。当然のように野菜多めの食事。
その上での投薬と運動では、体が弱っていって当然なのです。
はたして、それを治療と呼んでよいのでしょうか?


当時の背景としては、そんな治療でも2型糖尿病が一向に改善されない。
そんな方々が崇高クリックや高雄病院に救いを求めて流れていったのです。
カロリー制限なんて意味ありません。食べたいだけ食べてよろしい。アルコールも適度に楽しんでよろしい。
たちまち薬やインスリンがいらなくなります。但し糖質を制限すれば・・・

崇高クリニックは2型糖尿病に悩む人々にこう呼びかけました。

食べてはいけないに辟易するどころか、根を上げた方々の悲痛な思いが伝わってくる感があります。


最初から少食の傾向のある人はどうなんだろう? 暑い季節に食欲が減退する人はどうなんだろう?
根っからの和食派で、豚肉/牛肉が苦手、中華料理が苦手な人はどうなんだろう?

不幸にして寝たきりの人はどうなんだろう?

私は「暑い季節に食欲が減退する」タイプなので、単純に考えても糖質制限食さえも喉を通らないのに悩みました。


これは昨年(2019年の夏頃)にブログで書いたことなんですが、
2019年8月24日  疲れている場合ではない。わからなくなったら原点回帰3。


これは入院してわかることなんですが、入院食のベースになっている考え方は
1、エネルギーの50%は、炭水化物で解決する。
2、残りの50%は栄養の解決をする。


2型糖尿病は、この方法では食事の解決ができませんからエネルギー解決と栄養解決のバランスを変えざるを得ないのです。
しかし少なくとも、入院食で最低限とされている 400kcal は摂取せねばならないのです。
運動の必要がある場合は、最低でも 500kcal は必要でしょう。


そこで実践してみたいのが和食によるロ―カーボ食。特に大きな特徴はありません。
何故なら精進料理で無い限り和食は最初からロ―カーボで適量なたんぱく質と脂質の摂取が可能だからです。
和食によるロ―カーボ食はさすがの崇高クリニックでも教えてはいません。
崇高クリニックのノンカーボは白人の食事がベースになっているようです。
当然和食の食材として魚も摂取すべき食材リストには含まれていますが。


以前にもご紹介したロ―カーボ和食(家庭料理)の例。

 

食材 重量/数量 エネルギー タンパク質 脂質 炭水化物
ご飯 80g 134 2.00 0.24 29.68
切り身2枚 220 36.00 7.20 0.16
木綿豆腐 半丁150g 108 9.90 6.30 2.40
わかめの味噌汁 一杯 34 2.00 0.44 5.86
合計 496 49.90 14.18 38.10

 


今回のような非常事態宣言で自粛ということになれば、そうそうロ―カーボだけでは済まない事もあるでしょう。
そんな時こそ、ノンカーボのやり方だったりします。実際には完全なノンカーボというものは存在しないです。
アメリカのバースタイン博士が提唱する1日当たりの糖質料を 30gまでとするガイドラインを実質的なノンカーボと考えるのが現実的ではないかと考えます。
現実的であることは実用的であると判断しても間違いないでしょう。
では、和の食材によるノンカーボ和食の例。ご安心ください。経済的にもやさしい食材を使っています。
世間で言われる、糖質制限食は食費がかさむ。そんなことは、ありません。

 

 

 

食材 重量/数量 エネルギー タンパク質 脂質 炭水化物
木綿豆腐 半丁 150g 108.00 9.90 6.30 2.40
鶏肉 100g 200.00 16.20 14.00 0.00
出し巻きたまご たまご 1個 70g 90.00 7.84 6.30 0.35
納豆 1パック 50g 100.00 8.25 5.00 6.05
合計 498.00 42.19 31.60 8.80

 


木綿豆腐と鶏肉は、粉末状ではなく出来あいのうどん出しかダシ入り味噌とかであっさりとダシ入り鍋風にされると食べやすいです。
ノンカーボ食はその効果がはっきり表れる(血糖値、それも食後血糖値に)のは、いろいろと自分好みでアレンジしながら2週間の間毎食続けてください。
薬で強制的の血糖値を押さえこむのではなく、体の中から自然に働きかけていきますので。世に言う「低血糖」の心配は私には無かったですね。
自分好みでアレンジした献立は、そのまま自作(創作)された献立と思われても差し支えありません。
献立を考える前には、Microsoft Excel などを使って 栄養の検証を行っておいてください。見るべきはエネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物。

目安となるデータは、カロリーSlism - 栄養成分/カロリー計算

それから、食材の仕入れ~調理とすすんで行ってください。計画的に行ってください。
夏場は、熱い鍋物にした食事は クーラーの効いた部屋で召し上がってください。


できれば、2型糖尿病の方々が考案されたロ―カーボ食/ノンカーボ食の献立を共有できれば素晴らしいでしょうね。


さて、今回お送りする曲は共有(分かち合う)という言葉が出たところで

The Guess Who - Share the Land - なんだか、ツウィン・リードギター印象的な演奏ですねぇ。