先月、加古川市総合福祉会館で行われた関口裕加さん(映画監督 神奈川県横浜市中区本牧出身)の
「毎日がアルツハイマー2」(映画)の上演と関口裕加さんの講演に参加してきました。




映画の内容は、アルツハイマー型認知症の関口さんの母親の介護に奮闘する関口さんが
「パーソン センタード ケア」の存在を知り、その発祥の地であるイギリスへ出向き
その考え方・実践の仕方を現地の施設から学んで来て、実際に母親の介護に活用すると
いった、そのような内容であったと認識した次第です。


さて、「パーソン センタード ケア」とはいったいどういうものなのでしょうか。
いろんな解釈・表現があるとは思いますが、関口さんの講演から抜粋すれば
「レクリエーションなんて要らない。大切なのは生活感。認知症であっても
 生活感もしくは生活感の延長が必要なのです。」
「認知症という病気よりも、認知症の人の人となり人生を尊重することが必要なのです。」
「高齢者には今のやり方を勧めても無理。かつての生活習慣に馴染むような創意工夫が必要」
要約すれば、このような内容・主張であったかと記憶しています。


「パーソン センタード ケア」については以下のリンクを貼っておきます。

Person-centred care made simple

パーソン・センタード・ケアの理解(ダウンロードはこちらから)


「大切なのは生活感」ということでは、是非ともこちらも合わせてお読みください。

「病、それから」 杉野文篤さん(若年性認知症の当事者) 病後こんなに忙しいとは


さらに、「認知症の方が住みやすい町作りは、決して箱ものの話ではなく
 認知症の方が住みやすい町作りのためのノウハウ・スキルが必要。」と話されていました。


時間が無かった関係で、関口裕加さんにこのあたりについて
もっと質問したかったのですが、残念です。

このあたりの話は私が書くよりも、より適切な記事があります。
リンクを貼っておきます。

『毎日がアルツハイマー』主演は母 娘が撮る自然な姿 ドキュメンタリー映画『毎日がアルツハイマー』監督インタビュー(1)

上から目線? 母の認知症で気付いた「不幸せな介護」 ドキュメンタリー映画『毎日がアルツハイマー』監督インタビュー(2)

認知症介護に関心のある方には是非お読みいただきたいと思います。


何故に私は認知症の講習や講演に出掛けて参加するのでしょうか?
それは、私の親(父親)が重度の認知症だからです。
認知症は非常に手が掛かる事態であり
認知症の家族のケアをされている家族さんは大変に苦しんでいるであろうことは
私の経験から察しが付きます。


私自身が悩み苦しんで事態の対応に追われています。
かなり私の生活、私の家族の生活を圧迫する部分があります。



それならば、介護施設があるのでは?
そんな声が聞こえてきそうです。


では、お聞きしますが
介護施設で全ての高齢者の介護が解決できるのでしょうか?
私の実家のある兵庫県神戸市では高齢者の人口は増加する一方で
しかし施設の数・入居者の受け入れ数は制限付きで不足状態。
入所ならまだしもデイサービスでさえ「空き待ち」状態です。


ならば「訪問介護」があるのでは?
訪問介護は確かに有用です。助かります。感謝しています。
が訪問介護は日常生活をヘルプしてくれるのではないのです。
ピンポイントな部分・短時間な介護なのであって
生活活動的な時間まではヘルプしてはもらえません。


これは、関口裕加さんの言葉を借りれば
「家族に介護を押しつけるな! 家族を潰すな!」との
発言はかなり同感です。


正直な話、自民・公明連立政府は・・・
いったい何を考えているんだろう?って
認知症の家族を抱える立場としては思ってしまいます。



誤解を避けるために追記しておきますが
それに取って替わる野党もまた・・・考えにくいのです。


要は救いの手が無いのです。
救われたければ、「あんた、いくら金持ってるの?」
これが現状なんです。


年金暮らしの高齢者がそんなにお金があるわけないやろ!


日本は外観・スタイルは欧米から真似ますが
介護に於いては、その思想性・考え方は学ばないようですので
現在の政治家様方にそのことをお考えいただくのも
非常に無理があるようです。


あれれ、話がそれました。


話を元に戻して・・・


「パーソン センタード ケア」は認知症介護の手法として考えられたものですが
決定的な条件は・・・


認知症の方と介護する側の信頼関係がなければ「パーソン センタード ケア」とて
成立しないということなのです。


関口裕加さん曰く。
「関口裕加さんはお母さんの介護ができる。けど、関口裕加さんの妹さんは
 お母さんの介護をしようとしてもお母さんが受け入れない。」


キーワードというか、重要なポイントは「信頼関係」だと考えます。
身内とか他人だとかではなく。


その為には、少なくとも、何もできない自分を痛切に実感したとしても
高齢者の方には、常に笑顔で接することです。


P/S 来年の話をすれば鬼が笑うと言いますが、笑わせておこう。
  来年は「キャラバン・メイト」の講習を受講して
  「キャラバン・メイト」としての地域活動を実践する計画です。
  何故か? 私自身が認知症の父親との辛くて苦しい経験を現在しています。
  この経験を無駄にすること無く、
  このような経験をされている方々への多少なりとものサポートを
  していこうという思いがあるからです。


P/S 2 どんなに苦しくたって辛くたって、くじけないでね。何か、助け合う方法はあると思います。

  私は辛いと感じた時に、アルコールで誤魔化すっていう悪い癖を持っていますが・・・

  時々、こんな音楽も聴いてみてください。 元気でいようよ!

 

Earth Wind & Fire Medley 2017 Disneyland Resort All-American College Band First Day