灰谷健次郎 1934年(昭和9年)10月31日 - 2006年(平成18年)11月23日。
神戸の児童文学作家。

ティダヌーファ(太陽の子)は、代表作かどうかはわかりませんが
物語のロケ地は、神戸市兵庫区(西出町、東出町)と新開地となっています。

映画化されたティダヌーファ(太陽の子)は当時(私が20代だった頃)
観に行きましたが、かなり衝撃を受けました。

当時、長田小学校やったでしょうか。
原田晴美ちゃんが主演(ふうちゃん役)していたんですが
映画のラスト.シーンのあまりの美しさに
涙が出たのを、今でも覚えています。

なんか老人の脳軟化症みたいな、じくじくした涙でしたね。
角川文庫で改めて買って、ほんと改めて読んだのですが。

ティダヌーファは沖縄言葉ですが、
太陽の子を読んだ北海道の小学生から
「先生、太陽の子はとっても苦しんで書いたんですってね。」という
感想・質問に対して
灰谷健次郎は「涙ぐんで、絶句」していたと伝えられています。

まだお母さんのお腹の中でお寝んねしてた「ふうちゃん」。
太陽の子のように「明るく・元気」に育ちますようにという
願いからお店の名前が、「ティダヌーファ 沖縄亭」となったと。

灰谷健次郎氏はきちんと登場人物に、このストーリーの結論を言わせています。

それは・・・

今ある生は、どれだけの人の死と悲しみの上にあるか。



さて、いま現在の西出町、東出町に行ってましょう。

神戸高速鉄道「新開地駅」を下車、新開地商店街を南にまっすぐ下って
浜の国道を渡ります。突き当たりが「川重」のメイン.ストリート。










ほんでもって、少し西側に行くと稲荷市場の北側出入り口が。








当時、神戸を代表すると言われていた稲荷市場です。
寂しさは否定できません。








そのまま下って、南側出入り口を出たところに「稲荷神社」があります。
変わったようで変わってないのが、この景色です。








そこから、そのまま南に下ります。
当時はこんなの有りませんでした。








こんな広い通りもありませんでした。








そこから更に、南に下りてみましょう。
「めし 酒 ビール」と書かれたお店の看板が見えます。
ティダヌーファ(太陽の子)の NHK ドラマのロケに使われたお店なんです。








その通りをまた南に下って、神戸ドック。
いつまでたっても変わらない景色。








でも、しかしほとんどの景色は変わっていました。当時の面影はありません。
かつての工場で働く人々の熱気に溢れた町ではなく
静かな町になっていました。


さて、帰るとするべか
新開地を立ち去る時にかならず通るのが、ここ。
マサ☆ヒーローのお店。








あ奴も灰谷健次郎に負けないくらいに、たくさんのメッセージを残しています。
それは、ここに携帯メルマガ「ひいろー数珠つなぎ」。
神戸を代表する人物であることとしては、彼もまた普遍的存在だと思います。


今ある生は、どれだけの人の死と悲しみの上にあるか。
その上で明るく元気に、やっていきましょう。
ティダヌーファ(太陽の子)、ふうちゃんだけやないよ。みんなやで。