私が小学生だった頃
夏の淡路島の母の里に帰る頃
明石から汽船.八幡丸に乗って
明石~室津までの航路の途中
育波で下船。


小舟の出迎えで定期船から
小舟に海上で乗り換え。
小舟で岸まで。


岸から母の実家まで歩く。
夏の稲の匂い。


今思うと、緑一杯の「となりのトトロ」みたいな。
グリーンな景色。


実家に辿り付くと
麦わら帽をかぶった叔父が
門の前で出迎えてくれて、
「神戸から来たんかかれ・・・まあ入らんかれ・・・」


何とも言えない懐かしい感じを湛えた淡路言葉・・・
お腹一杯になるほど
スイカと葡萄を食べる。


クーラーの無い頃なのに、真夏の昼間に
汗が引く。牛の鳴き声が、
歓迎してくれているように聞こえる。


犬の吼え声、鶏の騒ぎ声。
静かな田舎のイメージ、全然違う。やかましい。
でも車の機械音ではない、自然の生き物の発する音・・・。

母親が子供の頃、狸に出会った場所に母親と一緒に行った。
淡路の人は何故か、幽霊・物の怪の事を狸と言う。

確かに、その場所は存在した。
山の墓地の途中に人が一人座れるスペースの
草が生えていない場所があった。

何十年か経って、結婚した。
妻と一緒にまた、その場所に訪れた。

それから何年か経って。
今度は息子を連れて
その場所に訪れた。

今も尚、その場所は存在する。
後2年過ぎれば、還暦を迎えようとしている
私が、少年の心を忘れられないでいる。
おのころ.アイランド「淡路島」・・・
機会があれば、一度は「来てみんかれ」
淡路言葉はラフな感じですが、妙に懐かしいですよ。
あなたの、思い出に・・・