経済のベクトルは西へ西へ



不況で雇用保険の受給を受けられない若者やご年配の方々が多い。

派遣の問題というのもあるのかもしれないが、製造業の現場で起きていることが

もっとも言い当てられる。で、その前に確認として…。

デフレとはお金の価値よりもモノの価値が下がり相対的にお金の価値が上がることである。

よって低金利政策を継続している国内の金利は高いとも言える。現に円高はそうした要因

から円高に触れている側面もある。

別の角度から見れば賃金が停滞、もしくは減少しているのでGDPの減少が起る。

日本の製造業は価値が下がる物品を製造している訳だから、より経営が厳しくなり賃金の

支払が困窮することは予測がつく。しかし、製造業は製造をしないと経営は破綻する。

一方で、賃金が安い過酷な労働ということで若い人から敬遠され人手が不足している事態

も発生している。そんな経営者の話を聞くと、前回の記事でも少し触れたが外国人の方が

質のよい労働力が確保できるという。

一方、貿易にそれぞれの国の法律で定めた関税がある。

自国の保護すべき産業を守るために設けられた制度だが今、この関税障壁を取っ払うことで

中国とアセアンがFTA(貿易自由化)の枠組みで合意した。

中国とアセアンは物価レベルなどが比較的同じ水準であるためFTA協定を結ぶことが日本に

くらべ容易である。一方、日本は中国やアセアンに比べ賃金水準は高い。


鳩山さんの東アジア自由貿易協定とは、このデフレを容認し、行き過ぎた賃金水準を中国やアセアン

並みにするためにデフレスパイラルを容認しているのか?って思えてくる。

逆に言えば、そうでもしないと日本はアジアの自由貿易協定の枠組みから取り残されることも懸念

される。

ふむ~考えすぎか?


確かに環境問題でクリーンエネルギーなどで世界をけん引する技術を持つ我が国だが、これで

デフレから脱却するには少し時間と規模の問題から考えても解決には程遠い感があるが、この

ままでは本当に日本はアジアの平均水準に飲み込まれていくしかないのか??