昨日、東京で一人、物思いに浸る私。
日本人が考えるグローバルとはなんだろう?
と、似合わないけれど、遠くを見つめながら考えていました。
見つめる先には、↓こんな風景がありました。
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そもそも、そんなに何を考えているのかといえば、最近の
IT業界の動向が気になるのである。
TV報道では人材が不足し、その埋め合わせに外国人の力
を必要としている。と、報道されているし、雑誌でもよく
取り上げられている。
でも現実は、外国人排除の方向に、ベクトルが向いている
ように感じるのである。
中国人も韓国人もIT業界は、結構と昔から日本国内に呼
び寄せ受け入れてきた経緯がある。
がしかし、今年は一人も採用しない。とした声をあちこち
で聞く。
現実問題、我々の会社はIT企業の新人を鍛える教育カリ
キュラムをもっている。毎年この時期になると、今年入社
の新人エンジニアを鍛えて欲しいと依頼が入る。
いつもであれば、今年は日本人何十名、外国人何名という
具合に外国人がいるのだが…、今年は居ない。
なぜか?
担当者に聞くと、やっぱり細かいところですれ違いがあり
意思疎通が図れないというのだ。だから採用を見合わせて
いる…。と、そんな雰囲気があるのです。
中国人はこれこれしかじかだし、韓国人はこれこれしかじ
かであると、彼らなりの外国人の見方を示す。
確かに外国人とのコミュニケーションは大変である。それは
理解できる。
しかし、2006年をピークに国内人口減少が始まり、1997年以降
は人口統計でも少産少死が続いている日本なのだ。
このままであれば行く着く先、若者が少ない老人ばかりの国家の姿
があるだけだ。
で、日本人は本当に外国人とのつきあいができる民族なのか?
とした疑問が沸き起こる。
よく聞く議論の一つに、やっぱり日本人だよね。なんだかんだ
言っても日本人の方がいいんだ、とした議論がある。
これは逆から観ると、日本人が取り残されている可能性もある
ことを指摘しておきたい。
外国人の成長と、日本企業の成長にずれが生じてくると、外国人
が日本企業に愛想をつかし、見限っているのかもしれない。
そこを上手く利用しているのがフランスに代表される企業群で
ある。中国でもインドでも、せっかく手塩にかけて教育した人
材を、横から来て根こそぎ引き抜いていく。
かつての中国での山洋電機がそれである。
インドでの鈴木自動車がそれかもしれない。
こんな話は一杯ある。中国でマイクロソフトが10倍の給与を餌
に中国の現地IT日本企業から人材を引き抜いたなどの話もある。
現地に限らず、当事者となる第三諸国の若きエンジニアも勘違
いし自分の実力以上の評価をされ、どんどん転職を果たしていく。
本当に素晴らしい技術がそこで培われるのだろうか?
大いに疑問である。
中国大連には国を挙げて大きなIT人材教育センターを立ち
上げ、日本マーケットに向けIT教育と日本語の教育をしてい
る。けれど、そこで学ぶ若い中国人技術者は、日本を通り越し
て欧米を見ているようです。インドもそうした様子があるよう
です。
で、ほんとうに欧米はものづくりが優秀なのか?
そもそも農耕民族である日本人と、狩人民族にはモノづくり
の思想が根本から異なると私は思う。
どちらが良い悪いのではなく、日本式のモノづくり思想も大切
であると思うのです。
がしかし、何かプラスしなければと…思うのです。
一方
欧米は、人の育てた畑に勝手に入り根こそぎ刈っていくことを
平気で出来る民族なんだと、畑をあらされた農民の感覚のよう
な気持ちが私には分かるような気がする。
では、そうならないようにどうすればよいか?
そこが我々、会社のテーマでもある。
強力な文化背景
確かなテクノロジー
相互信頼関係が大切なのはわかるんだけれど、どうやって築け
ばいいのか非常に難しいのである。
そんなことを考えながら…。
けれど、あまりにも難しいの…
やっぱりここは…。
摩天楼が見える目下の…
六本木方面に自然に足が向きました。
うひひ。


