


これはBMWという車メーカーの工場の風景で、ドイツのライプチヒ工場です。
なんと先進的なんでしょう。今、我々の業界でEmbedded(組み込み系技術者)
が9万人不足していると言われています。この組み込み系技術とは車とか携帯電
話とか、もっと身近な物では家電にもコンピュータが入っていますね。例えば、
電気ポットにもお休みタイマーとか、水温が100度に達したら加熱をストップする
ように、自動的に動作が行われるようにコンピュータがハードを制御しています。
こうした技術をエンベデッド(組み込み)技術と呼んでいるのです。
今、車は動くコンピュータと呼ばれるほど車載コンピュータの発達は凄まじい勢い
で発展しています。日本ではトヨタのレクサスなどがよい例です。
車のコンソールパネルを見てもカーナビを中心にエアコンや音楽など、あらゆる制
御をコンピュータが管理しています。もっとコアの所ではアクセルとブレーキとハン
ドルもエンジン制御と連動し、コンピュータで管理されています。これからもっと発
達すると思います。がしかし、このEmbedded技術は日本がものづくりで優秀な民族で
あると自負し、世界をリードしてきましたが、実は、根性でこの業界を支えているに
過ぎないのです。現場では悲鳴が上がるほど、人手不足なのです。で、大学も経済界の
ニーズに応え、ようやっと高度Embedded技術者育成のための学部を設けるなど取り組み
始めました。でも、ここで問題は、果たして今の若者が、例えその技術を修得したとし
てもEmbedded技術者として働くか否か分からないと思います。というのも、Embedded技術
者は工場の近くで働くのです。するとヘッドオフィスではなく、工場がある比較的田舎
で働くことになります。そして、工場の近くにあるオフィスは汚いが一般的です。たまに
キレイなオフィスもあります。
よって、BMWのライプチヒ工場(上写真)のように、オフィスと工場を共有する新し
い形の工場とオフィスが必要です。しかも、そこにはつくばのサイバーダイン㈱の技術が有力なの
です。それは工場で働く人がロボコップのようにロボットスーツを着て、10人がかりの仕事を一人で
こなせば、コストも削減し、生産効率もアップするのではと考えます。
だから、工学系の技術と医学系の技術を共有し、世界よりも発展的な工場を作る必要があるの
です。これからの日本のIT業界が目指す先は、世界最先端のEmbedded技術を工場から発信で
きるようにするべきであると考えます。