コミュニケーションの難しさを思い知る。




若い人に、仕事をする上でコミュニケーションってヤツ
は大切だぜ。

なんて、一生懸命説明するのだが、いざ、自分がそのコ
ミュニケーションを大切にしているかといえば疑問があ
る。

それは、仕事をするときいつも会社の人間同士でコミュ
ニケーションを大切に育んできたが、他所の会社の人と

のコミュニケーションは大切にしてこなかった。いやい
やお世辞や、その時々の美辞麗句をならべたてるが、そ

れはコミュニケーションではない。他所の会社の人とコ
ミュニケーションを取るときに大切であると思うのは、

どこまで話していいのか?会社の機密も含まれているの
で慎重に対応しなければいけない。でも、こんな上辺だ

けの付き合いで、本当に欲しい情報を引き出すことはで
きない。そもそも、社会人がビジネスで付き合うとはど

んな意味があるのか、まして、それが国際関係で世界を
相手にするならば尚更だ。

今から10年前であるが、香港からマカオ、そして中国の
深海へ行った。一緒に台湾出身の香港人で当時のお年は

50歳くらいだった。千葉大学を卒業された人で日本語は
ペラペラだった。リーさんとという人と一緒に仕事をす

る機会があった。当時の中国に仕事を依頼するめだかが、
条件がなかなか合わなかった。ホテルにもどりリーさん

と、彼らが出してきた条件を検討した。私は日本に比べ
れば十分に安いので、それでいいんじゃないかとリーさ

に自分の心を伝えた。するとリーさんは、よかった。あ
なたが、あの場でそんな表情を見せなかったので安心し

ました。もし、あそこであなたが、そんな表情をしてい
たら、明日、我々が契約しますとOKを出すと、さらに

値段は上がっていたでしょう。だから、ここはさらに10
%下げるように要求し、決着はこの金額でもOKとしま
しょう。

~んんんなるほど、国際ビジネスの醍醐味をリーさんか
ら教わった。日本人は自分達は優秀であると自負するが、

実は、ビジネスの世界ではそうでもない。リーさんいわ
く、日本の有名な商社マンでも直ぐ顔に出る人がいるし、

癖で見抜ける人もいると教わった。まさしくポーカーゲ
ームなのだ。

情報漏えい、企業コンプライアンス、 サーベインス・オ
クスレー法(SOX法)など、法律で企業の情報を管理でき

る仕組みづくりを急いでいる。会計から何からだ。で、感
じるのだか、日本人の国際コミュニケーション能力ってど

んなレベルなの?他所の国から見た日本人ビジネスマンの
正体ってどんなんなの??

日本人同士でも難しいこのコミュニケーション能力なのに、
どうなのよ。