今日、秩父宮ラグビー場では、日本選手権があり、トップリーグNo.1のパナソニックと学生No.1の帝京大学の試合が行われ実力通りトップリーグ覇者が勝利して今シーズンの日程が終了した。
結果が見えていたので、この試合は観に行かなかったが、先週のトップリーグ決勝は秩父宮まで出かけてきた。
3位決定戦と決勝の2試合が入替なしで行われるため満員が予想されたので、念のため朝早くに出かけたのだが、地下鉄銀座線の外苑前の駅から地上に出た時、異様な光景に驚いた。
通常、地下鉄の出口から右の方向に向かって秩父宮ラグビー場に行くのだが、ラグビー協会の係りの人が、左に列が伸びているので最後尾に並んでください、と叫んでいるのだ。言われたとおり左に歩いて行ったのだが、いくら歩いても列の終わりにたどりつかない。列は延々と続いている。ようやく最後までたどりついたが、最後尾と書いた看板を持った人に聞いたら、この列は自分の企業チームを応援する人がチケットを引き換える列だと言うのだ。「ガーン!」そして、入場する人の列はあちらだと、外苑の並木道の方を指さすのだ。
しかたなく、そちらに向かったら、またまた、大行列。チケット引き換えより、さらに長い列ができている。結局競技場に入れたのは、地下鉄の駅に到着してから90分後であった。かろうじて、一番隅の席に座ることができたが、試合開始直前に来た人たちは、立見するしかないという状況だった。決勝だけ見ようと、ゆっくり来た人たちは、とても気の毒だった。家族を引き連れて、はりきって来たお父さん達は、これまでにない経験にしばらく茫然、家族のために空いた席探しに奔走していたが、結局、通路の隅に座って観戦せざるおえなかったようだ。
私は長い間ラグビーの試合を見てきたが、少なくとも秩父宮ではこのような大観衆が競技場をぐるぐる取り囲むシーンは経験がない。80年代の早明戦が国立競技場で行われていた頃以来かな?
このように、たくさんの人がラグビーの試合を見るために押し寄せたのは、ワールドカップで南アフリカに勝利するという歴史的な出来事があり、今まで通算1勝しかしていなかった日本代表が、3勝するという快挙が原因だろう。ラグビー協会もこのような大観衆をさばくことに慣れていないのだろう。多くの観客達は、どうしたらよいかわからず困惑していたと思う。ちょっと要領が悪かった。ラグビー人気が高まることはうれしいかぎりだが、来シーズンはうまくやってほしいものだ。