12/13、川崎市民ミュージアムで開催されている「江口寿史展 KING OF POP」の関連イベントリスペクト対談「江口寿史×ちばてつや」に行ってきました。
ちばてつや先生は、江口先生が一番影響を受け、尊敬されている漫画家だそうで、江口先生のご希望で本対談が実現したとのこと。江口先生の展覧会だったが、イベントの聴講者はちばファンの方が多かったかもしれません。
江口先生には申し訳ありませんが、私もちば先生のご尊顔を拝するために行きました。
ちば先生は、網膜はく離を患われてからは、長期連載する大作は発表されないで、短編に絞り創作活動をされたり、大学で講義をされたりしているとのことです。一番多かった話題は、「あしたのジョー」に関連するもので、最後にジョーが白く燃え尽きるシーンは、梶原先生の原作と違っていて、ちば先生のひらめきによるものだそうです。 原作者の梶原一騎先生の話もたくさんでました。梶原先生は怖い人とのイメージが先行していますが、ちば先生は梶原先生のことを、かわいらしいところもあったと話されていました。でも、あしたのジョーを描いていた頃は、梶原先生と多少の軋轢があったようですが、多くの場合、ちば先生が描きたい方向で進められたようです。梶原先生もちば先生のことを認めていたからだと思いますが、ちば先生は、やはり只者ではありませんね。
対談の中で、江口先生がちば先生のことを「ちば先生は、こわい。」と何回も話されていましたが、漫画の創作のためには、鬼のようになっていたこともあったでしょう。
ちば先生は、来年からビッグコミックの巻末に「ひねもすのたり日記」を連載されるそうです。これまで、水木しげる先生が描かれていたコーナーを引き継がれる形となったようですが、今から楽しみです。