現在の日時は、2015年2月1日の午前2時です。どうしても昨年の息子の中学受験を思い出してしまいます。どうも、息子の中学受験は私にとってトラウマになっているようです。
2月1日から東京都、神奈川県の多くの私立中学の入学試験が実施されます。第一希望、第二希望、すべり止めなど、多くの子どもたちは複数の学校を受験します。合格発表は、試験の次の日か二日後に行われるので、まず2月1日から3日に受験して、そこで希望する学校に合格したらそこで受験が終わりますが、そうならない場合は、引き続き2月4日以降まで受験が続きます。このため、2月1日から3日が前半で、4日以降は後半という感じになります。
2月4日以降に入試を行う学校の多くは、前日または当日まで願書を受け付けるので、受験料節約も兼ねてその学校を受ける場合、前半に受けた学校の結果が出てから願書を出す人も多いと思います。前半に偏差値が高い学校を受けた子供達が、後半の高偏差値の学校に集中するため、それらの学校の合格倍率はとても高くなり、結果的に偏差値も高くなります。どうしても試験は運不運がつきまといますので、本人や親にとってはとても心配になります。できるだけ前半で受験を終えたいというのが、多くの受験者、その家族の希望です。このため、受験初日の2月1日は特に重要な日と考えられています。最初が肝心というわけです。
当日雪が降らないか、電車が止まらないか、子供がインフルエンザにかからないかなど、親にとっても大変心配です。試験日の大分前から学校を休ませる家もあるそうです。受験を考えていなかった頃は、学校を休むなんていかがなものか?と思っていましたが、それまで何年間も頑張ってきたのに当日体調を崩して万全の態勢で受験できなかったら大変残念で、大げさかもしれませんが一生の悔いとなってしまうかもしれないのです。
私の家でも、子供にインフルエンザにかかりにくい効果があるというヨーグルトを食べさせたりしていました。どの家でも同じ考えのようで、そのヨーグルトは品薄でした。また、私自身生まれて初めてインフルエンザの予防注射をしました。
昨年の試験前日、私は落ち着かないので会社を早めに退社して帰宅しましたが、会社の通用門を過ぎた時、どういうわけか私の腕につけていた腕時計がガッチャーンと落ちたのです。ドキーっとしました。やはり「落ちる」のは縁起が悪いと感じてしまいますよね。この話は、受験が終わるまで家族には話しませんでした。
2月1日の早朝、私も息子が受験する学校まで付き添いました。もちろん子供も緊張していますが、親の緊張も尋常ではありません。休日だったこともあり朝早くすいている電車には同じような親子がたくさん乗っていましたが、みな緊張に耐えながら押し黙り、車内には重い空気が漂っていました。無事最寄駅に着いてから、受験する学校に行くまでの道も、たくさんの人が歩いていますが、あまりしゃべっている人はいません。
学校の門には、自分の塾の生徒を激励する先生の列があり、そこだけは静寂を破ってにぎやかでした。先生達も真剣で、一生懸命大きな声を出しながら子供達と握手をしています。私の息子も塾の先生と握手をして少しだけリラックスしたように見えました。学校では、すでに受験生の入室が始まっていて、あっというまに息子も中に入って行きました。あっけないものです。ここからは、親の手を離れて子供が自分だけでがんばるのです。
残された親達の多くは控室に残り子供の試験が終わるまで待っています。中には、手を組んで一生懸命祈っている人もいます。 あの時の何ともいえない気持ちは忘れられません。今思い出しても、少しうるうる、してしまいます。私自身も高校受験、大学受験を経験しましたが、子供の受験の方がずっと精神的には重い負担を強いられたように思います。
今日試験を受ける子供達は、まだ眠っていると思いますが、「みんな、がんばれ!」