ゲゲゲの女房がとうとう終わりました。
水木夫妻がこれまで築かれてきた人生ドラマが、すこし早足でしたが、ある時は劇的に、ある時はしんみりと、またある時は淡々と描かれていたと思います。水木先生達のこれまでの人生航路は、そもそもとてもすばらしいのですから、そのドラマが面白くないわけはありませんよね。とりあえず、「水木先生、おめでとうございました。」と言いたい気分です。
私個人としては、「水木しげる」「ガロ」「長井さん」「桜井昌一さん」「鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」そして、「貸本」などなど感度が高いキーワードが多いので、ドラマの虜になりました。
また、水木先生は私の親父と同じ大正11年生まれですが、 戦争を経験した親を持つ世代としては、自分の親の人生と重なる部分もありいっそう親密感を持ちました。
このあいだ、たまたま通りかかったある町で、廃業した貸本屋さんが残った本を売っているのを見かけ、お話しを聞かせていただく機会がありました。貸本全盛時代は店の前に行列ができ、貸し出す本の冊数を制限したほど繁盛したそうです。 小さな町でしたが貸本屋さんが4軒もあったそうです。水木先生の本は一番人気というほどではなかったようですが。。
ゲゲゲの女房には、こみち書房という貸本屋も出てくるので、そのお店の老夫婦はとても喜ばれていました。このドラマは、そんな人たちにも支持されていたんですね。最初はブスっとしていたおばあちゃん、おじいちゃんが
朝ドラの話題をきっかけに昔のことを話し始めると、どんどん昔の面白い話が出てきてもう止まりません。
表情も微笑みが出てきて、楽しそうになりました。
だいぶ長い時間そのお店にいることになりましたが、「おばあちゃん、おじいちゃん、よかったね。」と感動してしまいました。