ちょっとした時間がある時にこのブログを書きつづっていますので、いつもぶつ切れですいません。
長井さんのいる青林堂に行った時の続きです。
 
調べてみると1972年といえば、編集者が高野慎三さんから南伸坊さんに交替した頃で、カムイ伝の連載が一段落してガロの雰囲気も白土三平先生主流から水木先生などに変わっていった時代だったのですね。いろんな意味で一段落だったのかもしれません。
 
長井さんと1時間くらいお話しました。だいぶ前なのでおぽろげですが。数日前に川崎ゆきおさんご一行が編集部に来て、その後帝釈天に行かれた事、カムイ伝は最初白い狼を主人公にしようとしたが白土先生の視点が農民の生活に注力していった事など長井さんならではの話満載でした。
 
そういえば、途中で男の人が立ち寄られたのですが、その人こそ桜井昌一さん(もしかすると辰巳ヨシヒロさんだったかもしれません。)で、つげ義春先生の原稿を届けに来たとのことでしたね。桜井さんと長井さんはいろいろ交流されていたとのことなので、マンガ本を出版するため原稿のやりとりもされていたのでしょう。
 
青林堂から引き上げる時、長井さんから、その時、売り本で編集部に残っていたガロで一番古いものをいただきましたが、カムイ伝の連載が開始された頃のものです。そういえば、私がマンガ家志望だったことを話したら、長井さんに「ビンボーになるから、やめた方がいいよ。」と言われた事を思い出しました。作品を見てもらったわけではなかったのですが、長井さんの直感が言わしたのかもしれませんね。今になってみると、確かにそうです。単なるマンガファンのままで良かったと思います。(続く)