今朝の「ゲゲゲの女房」でとうとう長井さん(ドラマでは深沢さん)が復活しましたね!いよいよガロの時代が到来する運びとなりました。ようやく水木先生の運が上昇していくはずです。
 
またまた昔のことですが、青林堂をたずねて行ったことがありました。目的は青林堂の出版物を購入することでした。昔、青林堂の本は普通の本屋にあまり置いてなかったので直接買いにいったのです。青林堂は神田のとあるビルの2F(だったかな?)にありました。1972年頃ですのでもうだいぶ前です。そのとき、長井さんがじきじきに相手をしてくれたんです。
 
ちょうど、その月のガロの編集が終わったタイミングだったので、部屋はのんびりとした空気がただよっていました。部屋には、長井さん、たぶん長井さんの奥様、若い女の人の3人がいらっしゃいましたが、若い女性はすぐ出ていかれました。あとから、その女性は、ガロにたくさん作品を発表していた、つりたくにこさんだったと知りました。部屋は、返本されたものを含むたくさんのマンガ本が積まれており、朝ドラの編集部よりずっとごちゃごちゃしていました。
 
長井さんはとても穏やかで柔和で人なつこい表情の方で、高校に入りたての若造にでも、とてもきちんと対応してくれました。この人が白土三平の忍者武芸帳や水木しげるの墓場鬼太郎を出版し、つげ義春、滝田ゆう、川崎ゆきおなどを世に出した偉大な編集者だったのです。(続く)