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岩波書店から出た掲記資料に、「赤本漫画と手塚治虫」というコーナーがあり日本がGHQに統治されていた時期に手塚先生が雑誌に描かれた貴重な作品が掲載されています。特に、幻と言われていた「ハンスと金の髪の毛」(漫画と読物 昭和24年新年号付録)が全頁カラーで掲載されているのには驚きと感動でした。

1945~1949にかけてGHQはすべての雑誌を検閲しており、その提出資料はアメリカのメリーランド大学にあるプランゲ文庫にすべて保管されています。国会図書館にもない貴重な資料が多いのですが、漫画雑誌の本誌だけでなく付録まで残っているのです。(ちなみに国会図書館には、雑誌の付録は保管されていません。)たぶん、手塚先生以外の作品もたくさんあると思います。いつか、調べに行きたいと思っています。

それにしても日本にこのような資料が残されていないのは残念です。敗戦という痛ましい事がきっかけではありますが、GHQの時代はこのようにかろうじて資料が残りました。現在これ以外の時期の資料は散逸しています。公費を使ってでも少しくらい集めておけないものかとも思います。今ならそれほど費用はかからないはずです。箱物作るより安くあがると思います。まだ当時の証人がご存命である今が最後のチャンスなのですが。。