先週の土曜日に子供の学校で授業参観があり、私も出かけていった。確か昔は、このような参観日に父親はそれほど来なかったように思うが、今は父親も結構たくさん来ていた。子供たちにとっては自分の学校に親が来るというのはうれしいことかもしれない。どの子供もニコニコしている。時々後ろを見て自分の親を確認するしぐさも見られる。昔の子供もそうだったな。と思い出した。

一人二人落ち着きがないのがいてチョロチョロしているのがいるのも昔どおりだ。
ということを考えながらぼーっと授業を眺めていたら自分の昔の事を思い出してしまった。

実は、小学校の低学年の頃、私の机は教壇の横にあったのだ。 他の子供たちが机を並べている場所の一番前方に私の机だけがぽつんと置かれていたのだ。何故かというと、私は当時大変な問題児だったらしいのだ。とにかく、授業中先生の言う事をきかないで、机にいたずら書きしたり、かみそりで消しゴムを刻んだりしていた。それだけで、机が教壇の横に置かれるわけがない。私は、だんだん飽きてくると、あたりをきょろきょろながめ始め、ついには、近くの子にちょっかいだしたりしてたようだ。たぶんそれが常態化していたのだろう。まるで今の自己中な徘徊児童と同じではないか!

さらに、お馬鹿な私は、隣の女の子のスカートめくりまでしていたらしい!これは確かに問題だ。今思えば、もしかすると、その子の親から苦情が来ていたのかもしれない。そして、私だけが教壇の横に机を置かれたというわけだ。先生も私を見捨てないで四六時中監視下に置いていたわけだ。もっとも私はというと事情を理解せず、うきうきと学校生活を楽しんでいたと思う。

そして父兄の授業参観日。驚いたのは、私の親である。教室に入って見ると自分の子供の机だけが教壇の横にあるのにまず驚く。それだけで、とても肩身が狭い思いをしていたようである。さらに追い討ちをかけるように。その机に座っている息子は、授業中落ち着きなくちょろちょろし、先生を見ないで後ろばかりを見ているのだ。たまに、変な顔したり、先生の言葉に反応しておかしなことを言ったりしている。教室の後ろにいる父兄は、みな私を見て笑っているのだ。(苦笑していたんでしょうね。)

その頃になると私のお袋は、怒りで頭がぐつぐつ煮えたぎっていたようだ。それにもかかわらず、私は鉛筆をかじりながら、相変わらず後ろばかり見ている。

そして、とうとう爆発。私のお袋は、つかつかと前に出てきて、私が口にくわえた鉛筆をとりあげて、パーン!!思い切り私の頭をどついたのだ。そして、何食わぬ顔で教室の後ろに戻っていった。わたしは、あっけらとられて、その後すこしは、おとなしくしていたようだ。

このあいだの授業参観では、そんな子いなかったな。 自分の子どもが昔の私と同じ事していたら、やはりお袋と同じことをしていたと思う。

自分のことは棚に上げてね。