僕は手塚作品のファンで、結構長くファンをやっています。小学生の頃から、マンガ、アニメはもちろんのこと、少なくとも手塚関係情報が掲載されている雑誌、書籍は、すべて保存しています。子供のころのものは、何回も繰り返し読んだため、ぼろぼろですが、どうしても捨てられません。先生は、同じ作品でも単行本が出るたびに書き直しをされていたので、同一タイトルでも購入しました。
手塚先生は、「マンガの神様」とか「ストーリーマンガの生みの親」なんて呼ばれてたんで、単純な僕は、しだいにすべてのマンガに対象をひろげました。少年マンガ、少女マンガ、青年マンガ、さらには、すこしエッチな成人向けマンガまで、なんでも読み、また、集め始めたんです。自宅は、自分の部屋がマンガで埋まり、他の部屋までマンガ、マンガ、マンガ。マンガの山です。学生の頃は、バイト代をほとんど、マンガに使っていたものです。最近、一階で寝ていて、二階の息子のマンガにつぶされてしまった方がいらっしゃいましたが、他人事とは思えません。

上京してからも、同じ、本屋さんに行くと、置いてある新刊本をバサバサバサと重ねてまとめ買いです。就職して財力も増大したため、さらに、マンガ本の数の増え方は、加速していきました。すごいマンガマニアでしょ?

ところが、1989年2月9日が、やってきました。手塚先生がなくなられた日です。

あの日から、ほとんどマンガを買わなくなってしまったのです。もちろん、好きな作品は買いますが、二ヶ月に一冊程度というペースです。自分でも、意識していなかったのですが、買おうというものが急になくなっちゃったんです。

ここに至って、実は自分は、マンガファンではなく、手塚ファンだったんだということを自覚しました。そして、自分の趣味は、手塚治虫そのものが対象だったんだとね。本当に魅入られたものです。我ながら。

手塚関係のグッズやおもちゃに入れこむのも、自分の手塚治虫趣味の一環だと思います。普通のおもちゃマニアは、いろんなものを集めますけど、僕の場合、本当に手塚物だけですから。


(2001.3.31作成)