皆さん、こんにちは。

今日ご紹介する本は、マルクス・アウレーリウス著、神谷美恵子訳、岩波文庫の**『自省録』**です。

本書は、ローマ帝国の皇帝マルクス・アウレーリウスはローマ帝国の最盛期に哲人皇帝と言われる有能な皇帝でしたが、自分を励ますために即位中に行っていた「自戒の言葉や思索をメモする習慣」がありそのメモをまとめたものです。彼はギリシャのストア哲学を学び、その教えを自らの統治精神に応用していました。

約1800年も前に書かれたものなので、中にはとりとめがない部分や、現代の価値観とは合わない記述もあります。しかし、私が特に共感したのは次の一節です。


「至るところ、至る時において君にできることは、現在自分に起こっている事柄に対して敬虔な満足の念をいだき、現在周囲にいる人々に対して正義にかなった振る舞いをなし、現在考えていることに全注意を注ぎ、充分把握されていないものはいっさいそこに忍び込む余地のないようにすることである。」


つまり、**「現状を認めた上で、周囲の人に誠実に接し、今この瞬間に全力を尽くす」**ということです。

本書には、現代で孤独や苦しみを感じている人が共感できる言葉が数多く収められています。「人間の悩みは数千年経っても変わらないのだ」と思うと、非常に感慨深いものがあります。興味がある方は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。