小包
父から届いた小包。
「お花ちゃん、葉っぱ君 じーじが作った干し柿です。 とてもおいしいですよ。 ばーばとじーじより」
お父さん、うちの子はあんまり食べないんだよ。 でも お父さんが作った干し柿。
お花がね、「じーじ、ありがとう!」って弾んだ声で 優しいお礼を言ってくれたから 母は嬉しかった。
父は たぶん 頂き過ぎた柿を干し柿にしてみたのね。 傷んでも捨てられるような人じゃないし。
父は たぶん 母のベッドの横の 陽当りのいいあの場所で 柿を結んでいったのね。
「お母さん、できたよ!」 返事はないけど 言ってみたりしたよね、お父さん。
父はこんな人じゃなかったのに・・・ って思いもするけど
この歳の父と 今の私が出会うのは初めてなので 前例ってないよね、本当は。
私と暮らすと息が詰まるって、 お前は正しすぎるって、 彼と話が合っちゃって、私 辛かったなぁ。
でも お父さん、 帰ろうかなって 思ったりもするのよ。
一緒に住むと うまくいかないのわかってるんだけどね。
帰りたいんじゃなくて 居場所が なくなるときね。 「しょーがねえやねえか」 って たぶん言うよね。
干し柿 ありがとう。