ありがとう、フォルカー先生
「ありがとう、フォルカー先生」 パトリシア・ポラッコ さく・え
香咲弥須子 やく
昨夜 『はなくそ』 を貸してくださった学童の先生が 今夜提供してくれたのが この本。
先生いわく 「感動物」 ・・・・・ 先生、これは大人が読まなきゃいけない本だね。
そして 親の欲目で言わせて頂けば、
私の子供に関わる全ての指導者の方に、 ココロで理解してもらいたいです。
トリシャは字が読めません。
本を読むことをとても楽しみにしていたのに、学校に行っても ちっとも読めるようになりません。
クラスの友達が 読めないことを笑うので トリシャの苦しみは増すばかり。
おばあちゃんがいた頃は 優しい言葉で慰めてくれた。
「みんなとちがうってことは 一番素敵なことじゃないか。」
「おまえは 世界中で一番かしこくて、おりこうで、かわいらしいこに決まってるじゃないか。」
本なんか 読めなくても どうってこと ないのかも・・・・・
そう思うのも つかの間・・・ぜったい私は頭が悪い。 みんなと 違う。
そんな トリシャが 5年生のときフォルカー先生に出会い 転機となります。
実は この本、 作者の自叙伝的なものだそうです。
巻末に 『LD』 についての説明があります。 トリシャは まさにLDだったのですって。
知人に、LDのお子さんを持つお母さんがいるので、 なんだか身につまされる思いです。
LDとは ・・・・・ 知的発達に目立った遅れはないのに、学習面で特異なつまずきや 習得の困難さ
を示す子供に使われる、新しい教育用語
勉強面のどこかに苦手な部分を持つのですが、それはできないというより、
できるようになるのに時間がかかる、みんなとは違ったやり方でないと頭に
はいりにくいというのが特徴です。
であるのなら、 そのたった一度の人生で、 出会える相手がいかに大切か。
トリシャは 宝のようなその出会いにより たった一度の人生を救われたのだと思います。
私は 大人です。 子供を見守りはぐくむ者として 宝のようなその子供を救える側でありたいです。
学校が大好きになったトリシャは 30年経って フォルカー先生に会いました。
「トリシャです。 先生のお陰で 人生が変わったのです。」
先生は 私を抱きしめました。
「どんな 仕事をしているの?」
「信じられますか? 子供の本を 書いているんですよ。
先生、 ほんとうに ほんとうに ありがとうございました。」
互いが 互いにより 救われる瞬間ですね。